トランプ氏の「統一」発言、米中貿易に言及 米国在台協会が火消し
5月13日、米国の対台湾窓口機関、米国在台湾協会(AIT)は、トランプ米大統領の「統一(unification)」発言について、米中間の貿易関係に言及したものであり、米国の台湾政策に変更はないとの見解を示した。写真は、ホワイトハウスのルーズベルト・ルームで記者会見するドナルド・トランプ米大統領。12日撮影(2025年 ロイター/Nathan Howard)
[台北 13日 ロイター] - 米国の対台湾窓口機関、米国在台湾協会(AIT)は13日、トトランプ米大統領の「統一(unification)」発言について、米中間の貿易関係に言及したものであり、米国の台湾政策に変更はないとの見解を示した。
米中両政府は12日、追加関税の大幅引き下げで合意し、貿易戦争は一時休戦となった。これを受けてトランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、 「中国は国を完全に開放することに合意した。これは中国にとってもわれわれにとって素晴らしいことだ。統一と平和にとっても素晴らしいことだと思う」と語った。台湾については言及しなかった。
AITの報道官は声明で、「トランプ氏が米中貿易関係の文脈で発言したことは明らかだ」と述べた上で、「米国の台湾政策は変わっておらず、米国の台湾に対する姿勢は歴代政権を通じて数十年にわたり一貫している」と強調した。
台湾総統府の報道官も別の声明で「米国の台湾へのコミットメントは依然として強固で不変だ」と指摘。米中貿易協議では台湾関連の問題は議論されなかったと台湾側は理解していると述べた。
関係筋によると、トランプ氏の発言を受けて、台湾の一部の政府・外交関係者の間では、米国の対台湾政策が変更されたのではないかとの懸念が広がった。 ある政府高官は「トランプ氏は(中台の)現状を変更し、(中国による)台湾併合を受け入れるつもりなのか」と語った。
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