富士閉山後もバリケード突破し強行登山横行 危険撮影相次ぐアニメ聖地では行政が対策
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夏山シーズンを終え、登山道を閉鎖した富士山を番組が取材すると、通行禁止のバリケードを突破し強行登山する危険な行為が横行していました。
強行登山横行「入れたんで、自己責任で」
強い雨が降りしきるなか、登山道をふさぐバリケードの奥から姿を現した登山者。「通行止め」と書かれた看板の横を通り抜けて出てきました。問いかけには答えませんでした。
無断侵入の強行登山が後を絶ちませんでした。
富士山吉田口5合目です。富士山はすでに閉山しています。13日は雨も降っていて、さらに霧で富士山は見えませんが、多くの観光客が訪れています。
今シーズン、開山期間中におよそ15万人が訪れた山梨県側にある吉田ルート。3連休初日の13日、閉山を知ってか知らずか悪天候にもかかわらず多くの人が訪れます。
登山道の入り口のほうへ向かうと、そこには大きなバリケードが設置されていました。9月11日から冬季閉鎖と書かれています。閉山中は山小屋や救護所も閉鎖です。そのバリケードの前で引き返す人がいる一方、毎年、閉山時期に問題となっている登山道に無断で侵入し頂上を目指す“強行登山”です。
バリケードを越えて頂上まで登ったという男性2人。他にも多くの登山者がいたと話します。
通行禁止エリアに90分で23人侵入
「頂上まで登ってきました。バリケードがあったんですけど、近くにいた人に『もう行けないですよね?』と聞いたら、『実は横からすり抜けて入れるんだよ』と言われました」
13日の山頂の最低気温は3.8℃。シーズン終了後の強行登山は、大きなリスクを伴います。
“強行登山”は、静岡県側でも登山者がバリケードを越えて次々と進んでいきました。
通行禁止エリアに侵入したのは1時間半で23人。違反者には、6カ月以下の拘禁刑、または30万円以下の罰金が科される可能性があります。
一方、オーバーツーリズムが問題となっていたあの場所では…。
神奈川県鎌倉市にある踏切。「スラムダンク」のアニメをきっかけに、連日、外国人観光客が押し寄せ、迷惑行為が横行していました。
1週間前、番組が取材した時にも道路の真ん中に立って記念撮影する人もいました。
しかし13日、踏切前で撮影する人はいません。鎌倉市が対策に乗り出したのです。
鎌倉市は13日から、踏切のすぐ隣の公園に撮影エリアを設置し係員が誘導。また、ポイ捨て防止用にごみステーションを設けるなど実証実験を始めました。
多くの人がルールを守り、決められたエリア内で撮影していましたが、中には注意されてもなお撮影を続けようとする人もいました。
また、住宅街の狭い道路に駐車する車に誘導員が注意すると、車は後ろのドアを開いたまま急発進しました。
今回の撮影ルールについて外国人観光客は…。
「(Q.ルールがなかったら、どこで写真を撮りたい?)もちろん、あそこからです、通りの真ん中です」
近所の人は、今回のような一時的な対策では、効果はないと訴えます。
実際13日も、職員がいなくなった夕方以降は、踏切付近で撮影する人たちが相次ぎました。
(「グッド!モーニング」2025年9月14日放送分より)