安いときに買って、上がるまで待つ! 日経平均株価7万円へ? 投資歴30年のベテラン投資家が狙う「次の一手」

 小型株には依然として厳しい相場が続く一方、一部のハイテク株には資金が集中し、市場の二極化が鮮明になっています。

 今回は、投資歴30年のベテラン投資家・名古屋の長期投資家こと、なごちょうさんに、ボラティリティの高い今の相場をどう乗り越えるか、その投資哲学を伺いました。インタビュー連載全3回の第1回。

目次

ーーボラティリティの高い相場が続いています。なごちょうさんの成績はいかがでしょうか。

 現時点(取材日:5月12日)では、すでに源泉徴収で100万円ほど税金を払っている計算になりますので、利益としては一千万円ほどになります。ポートフォリオの入れ替えを進めるなかで、売却した分が利確として積み上がっている形です。

 パフォーマンス(証券口座の増減)は、税金分を考慮せずに計算して11.5パーセント程度です。日経平均株価が24パーセント、TOPIXも13.61パーセント上昇している現状からすると、決して褒められた数字ではありません。

 しかし、TOPIXが上昇しているにもかかわらず、騰落銘柄数で見るとマイナスの方が多く、小型株指数もマイナス、グロース250もマイナスといった具合で、小型株には依然として厳しい相場が続いていると感じています。

ーー長期投資家としての姿勢を貫いていますが、今年はどれぐらい売買されましたか?

 入れ替えは積極的に行っていて、今年に入ってから売却した銘柄は、12銘柄、そのうち一部売却が1銘柄、TOBが2銘柄ありますので、実質的に手放したのは9銘柄というところでしょうか。

 少し早く売りすぎたと感じているのが三菱商事ですが、自分のルールを淡々と徹底しているだけなので、どれも結果的にはこれで良かったと考えています。

ーー「十分に上がった」と判断する基準はどこに置いていますか?

 PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、配当利回りで割安感がなくなり、フェアバリュー、あるいはそれ以上に株価が評価されたと感じたら売却するというシンプルな基準です。

ーーイラン情勢は一旦落ち着き、マーケットも織り込み済みだという人もいますが、なごちょうさんはどう見ていますか?

 トランプ大統領が納得していないという発言もあり、まだ予断は許しませんが、株価も商品市況も、トランプ大統領の発言に対してあまり反応しなくなってきています。

 ただ、ナフサ不足の影響でカルビーがポテトチップスの包装を白黒で印刷する、建設業で塗料のシンナーが不足してきているといった話が出始めているのは警戒すべきニュースです。サプライチェーンに目詰まりが生じれば、コロナ禍の外食産業のように突然売上が止まるリスクがあります。トランプ大統領もイラン側も、互いに話し合いで解決したいという姿勢を見せていることだけが、現時点での救いといえるかもしれません。

ーーそんな中でも日経平均株価が6万3千円台に乗る局面もありましたね。

 一部銘柄の急騰に支えられている相場で、生成AIバブルが始まりつつあるのか、あるいは既に始まっているのか。ITバブルのように一部銘柄がとんでもなく上がっていくのか、判断が難しい局面に入っていると思います。

 キオクシアのようにどんどん上昇している銘柄を見ていれば、買いたくなる気持ちは分かりますが、こういう時こそ冷静な判断が必要です。長期投資の場合、高値圏で買ってしまったときには後になって「なぜあんな高値で買ってしまったのか」となることが多いです。

 私は基本的にスルーしていて、儲け損なうかもしれませんが、損をすることはありません。

 とはいえ、AIの恩恵をある程度受ける銘柄は持っています。自動車向けが中心のMIRAINIホールディングスを含め、ジーエルテクノやセパレーター製造のニッポン高度紙工業、テクノフレックスといった銘柄は、生成AIバブルの恩恵もあって上昇しています。これらはすべて非常に安い水準で仕込んでいたものです。今飛び乗って飛び降りるやり方もあるとは思いますが、現在は私のスタイルでは買えない水準です。

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