ブラジル撃破「最大の収穫」鈴木淳之介22歳とは何者? CB故障者続出の“緊急事態”を救った「CBコンバートから1年半で日本代表まで急成長」

 知っての通り、日本のセンターバック陣にはケガ人が続出している。本来なら守備の中心であるはずの冨安健洋は右ヒザのケガで長期離脱中。約1年プレーできておらず、今夏にアーセナル(イングランド)を退団し、現在は所属クラブも決まっていない状況だ。復帰の目処に関するアナウンスは今のところない。  町田浩樹はこの夏にホッフェンハイム(ドイツ)に加入したが、ブンデスリーガの開幕戦で左膝の前十字靭帯を断裂。復帰は早くとも来春と言われ、ワールドカップに間に合うかどうかは未知数だ。  高井幸大は足底腱膜の負傷によりトッテナム(イングランド)移籍後、まだ公式戦に出場していない。間もなく復帰との現地報道はあるものの、今年3月の活動以来、代表からは遠ざかっている。  バイエルン(ドイツ)の伊藤洋輝は、右足中足骨を再骨折し、現在リハビリ中。早ければ11月中にプレー再開と言われるが、代表復帰はおそらく来年3月だろう。  そして今回の活動では板倉滉(アヤックス/オランダ)がケガによって直前で不参加となった。負傷箇所に関する詳しい発表はなく、すでにトレーニングは再開している模様だが、代表の早期復帰については不透明な要素も多い。

 そんな緊急事態の中で、10月シリーズのピッチに立ったのが鈴木淳之介だった。 「6月の招集でも経験が浅い中、チームの戦力として考えていけるパフォーマンスを見せてくれた。コペンハーゲン(デンマーク)でチャレンジしている中で、これまで彼が持っていたものについて、さらに自信を深めることができていると思います。チャンピオンズリーグでさらに自分のレベルを上げていく、そういうステップアップのチャレンジができている。  個の責任、対人で相手をしっかり上回れていました。前半はビルドアップのところで攻撃の良さが出る展開ではなかったが、味方も淳之介の使い方を把握して、彼も時間がたつにつれてより攻撃に絡むチャレンジをしてくれましたし、さらに良い選手になる期待を抱かせてくれました」  パラグアイ戦後に、そのプレーを高く評価していた森保一監督は、続くブラジル戦でも鈴木淳を先発起用する。3バックの左ストッパーとして、谷口彰悟、渡辺剛とトリオを組ませた。

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