AIブラウザーは「魔法の杖」か、それとも「過大評価」か? 実際に触って分かったChatGPT Atlasの現在地
OpenAIやアンソロピック(Anthropic)といったAI大手が相次いで「AIブラウザー」をリリースし、検索のあり方が変わろうとしている。ただ、業界では盛り上がっている割に、実際に使っている人はまだ少ない印象がある。 【全画像をみる】AIブラウザーは「魔法の杖」か、それとも「過大評価」か? 実際に触って分かったChatGPT Atlasの現在地 AIブラウザーとは、いわば「有能なアシスタントが常駐しているブラウザー」だ。従来のブラウザにAI拡張機能を後から追加した構成ではなく、最初からAIありきで設計されている。 例えば、ウェブページを表示したまま、サイドパネルからAIに質問できる「AIサイドバー」を搭載。長い記事の要約や表示中のデータへの質問など、ページを離れずにAIと対話できる。 そもそもAIブラウザーとは何なのか、何ができるのか。OpenAIが10月に発表した「ChatGPT Atlas」(執筆時点ではmacOS版のみ提供)を実際に触って確かめてみた。
AIサイドバーは、最もAIブラウザーらしい機能だ。少なくとも、触った瞬間の分かりやすさはある。ただし、日常的に使うかどうかは別の話で、評価は意外とシビアになる。 Atlasの場合、画面右上にある「ChatGPTに質問する」ボタンを押すと、サイドパネルが開く。表示中のウェブページについて、自然言語で質問や指示が出せる。 デフォルト設定では、サイトの性質に合わせて3つのプロンプト例が表示される。ニュースサイトなら要約系、ソーシャルメディアなら別の提案、といった具合だ。クリックするだけで使えるので手軽だが、それだとシンプルな要約が返ってくるだけで、正直あまりおもしろみはない。 しかし、例えば「ChatGPT活用の6つのヒント」を紹介する記事に対して「6つのポイントを例示付きでまとめて」というように、記事の構成に沿った具体的なプロンプトを入れると、返ってくる内容はぐっと充実する。 AIサイドバーの価値は、コピー&ペーストの手間が省けることと、ページを見ながら対話できることで、それ以上でもそれ以下でもないと思う。個人的には、記事をまず自分で読んでからAIで深掘りすることが多いので、ブラウザー内蔵のAIでなくても困らない場面も多い。 なお、AIサイドバーはテキストだけでなく、グラフやチャートも読み取れる。政府統計のダッシュボードを表示して「このデータは?」と聞くと、軸の意味や分布の傾向まで説明してくれた。データ分析の下準備には使えそうだ。