「勝てへんやん」 都構想慎重の維新市議団 吉村氏と消えぬ対立

出直し選挙についての記者会見を終え、会場を後にする吉村洋文大阪府知事(左)と横山英幸大阪市長=大阪市中央区で2026年1月15日午後9時40分、大西岳彦撮影

 悲願に向けて、まい進するトップ。その足元が揺れている。

 大阪府の吉村洋文知事が実現を目指す「大阪都構想」を巡り、吉村氏が代表の地域政党「大阪維新の会」が一枚岩になれずにいる。

 大阪市議団が慎重な姿勢をみせ、議論が停滞。住民に都構想への賛否を問う「審判の日」を来春に定めた吉村氏だが、次の一歩を踏み出せない。

 市議団はなぜ、リーダーに待ったをかけたのか。

 「誰も都構想を否定はしていません。でも、雰囲気だけで突っ走ると……。また失敗するんで」

 2月10日。維新大阪市議団の竹下隆幹事長は報道陣にこう語った。

 くぎを刺した相手は、吉村氏と大阪市長の横山英幸氏(大阪維新代表代行)。この2日前、2人は3度目の都構想への挑戦を掲げた出直しダブル選で再選を果たしていた。

 主要政党が対抗馬の擁立を見送り、都構想の議論は低調だった。それでも「信を得た」とする吉村氏。自身の任期が終わる2027年春の統一地方選までに、都構想への賛否を問う住民投票を実施しようと早速動き出した。

 都構想の具体的な制度を議論するには、府議会と市議会の可決を経て「法定協議会(法定協)」と呼ばれる会議を開く必要がある。

 吉村、横山両氏は当初、3月中に法定協を設置する青写真を描いていた。

 両議会とも維新が過半数を占めていることから、事は容易に運ぶと思われた。

 だが、維新市議団からブレーキがかかった。

「また勝てへん」

 維新は23年春の前回統一地方選で、都構想を公約に掲げなかった。このため有権者から負託を得ていないというのが、市議団が早期の法定協設置に二の足を踏む理由だった。

 都構想は大阪維新が16年前の結党時から掲げる看板政策だ。しかし、15年と20年の住民投票は、2回とも僅差で反対が上回った。

 「今やっても…

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