世界最大のスマートフォン市場、かつ最大の5G加入者数を誇る中国で毎月発売された5Gスマートフォンを香港在住の携帯電話研究家、山根康宏が紹介する。2025年8月に発表・発売された5Gスマートフォンは10機種。内訳はシャオミ4機種、HONOR4機種、vivo2機種。
シャオミは売れ筋モデルの「REDMI Note 15」シリーズ4機種を一気に投入。HONORは格安649元の入門5G機に加え、Jimmy Choo(ジミーチュウ)とコラボモデルもあるフリップフォンの2世代目モデルを発売。vivoはゲーミングモデルの大容量バッテリー搭載モデルを発表した。
1000元台前半のエントリーモデルながら、7000mAhの大容量バッテリーを搭載したモデルがHONORの「Changwan 70 Plus」である。本体左側面にはAIボタンを備え、AIアシスタントを一発で起動可能。80万回の画面タッチや1万5000万回のUSBケーブル抜き差し耐性など、独自の様々な耐久性テストもクリアしている。
項目
内容
発表日
2025年8月4日
価格
1399元(約2万9000円)から
チップセット
Qualcomm Snapdragon 6 Gen 3
ディスプレイ
6.77インチ 1610×720ピクセル、120Hz
リアカメラ画素数
5000万広角
インカメラ画素数
500万(パンチホール)
RAM/ROM構成
12GB+256GB、12GB+512GB
バッテリー
7000mAh、45W充電
5G NR対応バンド
非公開
大きさ
166.89×76.8×8.24mm
重さ
207g
2024年1月発売したvivo「G2」の後継機として出てきたモデルが「G3 5G」。ただし製品そのものは2025年7月発表の「Y50 5G」と同一であり、本体カラーをブラックのみとしたリブランドモデル。Yシリーズとは異なる販路で販売される予定。Y50 5Gと同じメモリ構成の価格は同一である。
発表日
2025年8月7日
価格
1499元(約3万1000円)から
チップセット
MediaTek Dimensity 6300
ディスプレイ
6.74インチ 1600×720ピクセル、90Hz
リアカメラ画素数
1300万広角
インカメラ画素数
500万(水滴型ノッチ)
RAM/ROM構成
6GB+128GB、8GB+128GB
バッテリー
6000mAh、44W充電
5G NR対応バンド
n1/n3/n5/n8/n28A/n38/n40/n41/n77/n78
大きさ
167.30×76.95×8.19mm
重さ
204g
vivoのゲーミングラインの中でチップセット性能を重視した「iQOO Z」シリーズの最上位モデルとして登場したのが「iQOO Z10 Turbo+」。4月登場の「iQOO Z10 Turbo Pro」、「iQOO Z10 Turbo」より大型の8000mAhバッテリーを搭載。カメラやディスプレイなど基本性能は同一に仕上げた。本体内部には7000平方mmの大型冷却板も備えている。
発表日
2025年8月7日
価格
2299元(約4万8000円)から
チップセット
MediaTek Dimensity 9400+
ディスプレイ
6.78インチ 2800×1260ピクセル、144Hz
リアカメラ画素数
5000万広角+800万超広角
インカメラ画素数
1600万(パンチホール)
RAM/ROM構成
12GB+256GB、12GB+512GB、16GB+256GB、16GB+512GB
バッテリー
8000mAh、90W充電
5G NR対応バンド
n1/n3/n5/n8/n18/n26/n28A/n34/n38/n39/n40/n41/n48/n77/n78
大きさ
163.72×75.88×8.16mm
重さ
212g
最近あまり見られなくなった、1000元を大きく下回る超低価格な5GモデルがHONORの「Play 10C」だ。ディスプレイやカメラ性能は低いものの、バッテリーは6000mAhと価格を考えれば十分な性能。IP64の防水防塵機能を搭載。本体左側にはAIボタンも備えている。
発表日
2025年8月8日
価格
649元(約1万4000円)から
チップセット
MediaTek Dimensity 6300
ディスプレイ
6.61インチ 1641×720ピクセル、120Hz
リアカメラ画素数
1300万広角
インカメラ画素数
500万(パンチホール)
RAM/ROM構成
4GB+128GB、6GB+128GB、8GB+256GB
バッテリー
6000mAh
5G NR対応バンド
非公開
大きさ
163.95×75.6×8.39mm
重さ
197g
1年ぶりに登場したHONORの縦折り型フリップモデル「Magic V Flip2」は、前モデル同様にファッションブランドのJimmy Chooとのコラボ製品も投入される。前モデルでは大きさを変えていたデュアルカメラの大きさを統一、広角は2億画素とし性能も大きく高めた。バッテリーはフリップフォンで最大クラスの5500mAhに増量している。
発表日
2025年8月21日
価格
5499元(約11万5000円)から
チップセット
Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3
ディスプレイ
6.82インチ 2868×1232ピクセル、120Hz、5000nits。4.0インチ 1200×1092ピクセル、120Hz、3600nits(折り畳み時)
リアカメラ画素数
2億広角+5000万超広角
インカメラ画素数
5000万(パンチホール)
RAM/ROM構成
12GB+256GB、12GB+512GB、12GB+1TB、16GB+1TB
バッテリー
5500mAh、80W充電(有線)、50W充電(無線)
5G NR対応バンド
非公開
大きさ
167.1×75.6×6.9mm、86.2×75.6×15.5mm(折り畳み時)
重さ
204g
シャオミのコスパモデルREDMIシリーズの中核モデルとなるREDMI Noteのラインナップが約半年ぶりにフルモデルチェンジ、4機種登場。「REDMI Note 15」は基本機能を搭載するシリーズ中のベーシックなモデル。大きさは7.4mm、178gと薄型軽量に仕上げている。カメラは実質シングル仕様で価格を1000元以下に抑えている。
発表日
2025年8月21日
価格
999元(約2万1000円)から
チップセット
Qualcomm Snapdragon 6 Gen 3
ディスプレイ
6.77インチ 2392×1080ピクセル、120Hz、3200nits
リアカメラ画素数
5000万広角+200万深度測定
インカメラ画素数
800万(パンチホール)
RAM/ROM構成
6GB+128GB、8GB+128GB、8GB+256GB、12GB+256GB
バッテリー
5800mAh、45W充電(有線)
5G NR対応バンド
n1/n3/n5/n8/n28A/n38/n40/n41/n48/n77/n78
大きさ
164.0×75.42×7.35mm、7.4mm(白)
重さ
178g
シャオミ「REDMI Note 15」シリーズの中心となる製品が「REDMI Note 15 Pro」である。バッテリー容量を7000mAhと大型化し長時間の利用にも対応。22.5Wのリバース充電にも対応した。自然をイメージしたバックパネルデザインが美しい。
発表日
2025年8月21日
価格
1499元(約3万2000円)から
チップセット
MediaTek Dimensity 7400 Ultra
ディスプレイ
6.83インチ 2772×1220ピクセル、120Hz、3200nits
リアカメラ画素数
5000万広角+800万超広角
インカメラ画素数
2000万(パンチホール)
RAM/ROM構成
8GB+256GB、12GB+256GB、12GB+512GB
バッテリー
7000mAh、45W充電(有線)
5G NR対応バンド
n1/n3/n5/n8/n28A/n38/n40/n41/n48/n77/n78
大きさ
163.6×78.09×7.78mm
重さ
210.6g
「REDMI Note 15 Pro」の性能を高めたモデルがシャオミの「REDMI Note 15 Pro+」。カメラは5000万画素の望遠を加えたトリプル仕上げ、フロントカメラの画素数も高めている。バッテリー容量は同じ7000mAhだが90Wの急速充電に対応させた。
さらにREDMIシリーズで初となる衛星通信対応モデルも提供。北斗衛星を使い緊急時にメッセージ送信ができる。
発表日
2025年8月21日
価格
1999元(約4万2000円)から
チップセット
Qualcomm Snapdragon 7s Gen 4
ディスプレイ
6.83インチ 2772×1220ピクセル、120Hz、3200nits
リアカメラ画素数
5000万広角+800万超広角+5000万画素2.5倍望遠
インカメラ画素数
3200万(パンチホール)
RAM/ROM構成
12GB+256GB、12GB+512GB、16GB+512GB
バッテリー
7000mAh、90W充電(有線)
5G NR対応バンド
n1/n3/n5/n8/n28A/n38/n40/n41/n48/n66/n77/n78
大きさ
163.34×78.31×7.91mm/8.08mm(白)/7.93mm(衛星版)。
重さ
210.8g/211.2g(白)/210.8g(衛星版)
「REDMI Note 15」シリーズながらデザインの異なるモデルがシャオミの「REDMI Note 15R」だ。「REDMI Note 15]と同じチップセットを搭載しながら7000mAhの大型バッテリーを搭載。ディスプレイは144Hzの高リフレッシュレートを搭載しゲーム用途もカバーする。カメラや5G NR対応バンドは最小限に抑え、1099元の価格を実現した。
発表日
2025年8月21日
価格
1099元(約2万3000円)から
チップセット
Qualcomm Snapdragon 6 Gen 3
ディスプレイ
6.9インチ 2340×1080ピクセル、144Hz、850nits
リアカメラ画素数
5000万広角
インカメラ画素数
800万(パンチホール)
RAM/ROM構成
8GB+256GB、12GB+256GB、12GB+512GB
バッテリー
7000mAh、33W充電(有線)
5G NR対応バンド
n1/n5/n8 /n28A/n41/n78
大きさ
169.48×80.45×8.4mm
重さ
217g
今月頭に発表されたHONOR「Changwan 70 Plus」のキャリアなど販路拡大モデルとして月末にHONOR「Changwan 70m Plus」が登場。スペックは全く同一で、モデル名のみが異なる。カラバリは「Changwan 70 Plus」が青、ピンク、黒、白の4色であるのに対し、本モデルは黒と白の2色展開。価格も若干異なる。
発表日
2025年8月29日
価格
1599元(約3万4000円)から
チップセット
Qualcomm Snapdragon 6 Gen 3
ディスプレイ
6.77インチ 1610×720ピクセル、120Hz
リアカメラ画素数
5000万広角
インカメラ画素数
500万(パンチホール)
RAM/ROM構成
12GB+256GB、12GB+512GB
バッテリー
7000mAh、45W充電
5G NR対応バンド
非公開
大きさ
166.89×76.8×8.24mm
重さ
207g