軽さに恋したあの頃、僕を救ってくれた12インチ MacBook。ゾッコンだった
君の軽さに恋をしていた。
10年前、僕の愛の向き先はこれでした。当時は取材のたびにラップトップとカメラを持ち運ぶようになって、とにかく荷物の重さに嘆いていたので、軽いラップトップを求めていたのです。
そんなことを思い出させてくれたのが、最近よく聞く安価で小型のMacBookが出るかもしれないという噂たち。
現行のMacBook Airよりも画面はちょっぴり小さく、でもその分フットワークは軽め。ついでに値段も抑えめと、モバイルのためのMacBookというポジションになると予想されています。この話を見聞きする度に、僕はかつての相棒の顔が浮かんでくるのです。
そう、2015年に登場した12インチ MacBookです。
いち早くUSB-Cポートを採用して、画面はRetinaの高解像度ディスプレイ! そしてなんと重量920g! やりやがったなApple!
と、すぐにでも飛びつきたかったのですが、当時の僕はMacBook Pro(13インチ)を買ったばかり。この時は我慢、辛抱、熟考…。
結局購入したのは翌年、2016年モデル(Early 2016)にアップデートされたタイミングでしたね。たしか、飲み会の席で12インチ MacBookがどれだけいいか!を泥酔しながら友人たちに力説して、そのままポチったような記憶の断片があります。酔った勢いで、CPUも「Core m7」にカスタマイズ。
でも、ついに決めたぞ!の達成感で、その日の酒はとても美味しかったことを覚えています。
小ささ、軽さ、充電しやすさ。モバイルの「端末」としてのニーズを満たしていた
期待していたとおり、12インチ MacBookを持ち歩く生活は最高でした。
その前に使っていたMacBook Proよりも遥かに軽く、持ち運びは軽々。バックパックにもスッと入って、コンパクトなフットプリントは、カフェや新幹線のテーブルでも、どこでも展開できます。
12インチ画面は広いとは言えないけど、Retinaの高解像度ディスプレイなので、解像度を広めに変更すれば(ちょっと見にくくなるけど)、デスクトップを広げることもできます。iPadと違ってフルのMacOSですから、業務でできないことがないというのも安心感でした。
USB-C、ひとつ。という制約の中にある美学
USB-Cポート1つのみ、という仕様は一長一短でしたね。
でも、手持ちのモバイルバッテリーから充電できるのが、僕は好きでした。
過去のMacBookシリーズはMagSafeでしたから、モバイルで充電するとなると、「HyperJuice」というモバイルバッテリーの始祖みたいなヤツが必要。これがまたでかいうえに値段も高いと、フットワークの良さが犠牲になっていたところがあります。
でも、こちらは一般的なモバイルバッテリー(当時はまだUSB-Aが主流でしたが)から充電できるので、充電面でもフットワークが軽くて、まさにモバイルのためのMac。
そりゃあ左右に2ポートあったほうが便利なのは確かですけど、なんというか本当に必要なものを凝縮した美学みたいなところも感じていたのです。
もうちょっとパワーが欲しいと思ったこともありますけどね
デメリット? もちろんありましたよ。主に処理能力。
Core m7にカスタマイズしたとはいえ、性能はやっぱちょっと貧弱。テキストの執筆は問題ないけど、画像処理系はちょっとギクシャクしますね。ここはマイナス5点。
ファンレスなので、長時間使うと膝の上がホッカホカになるのがマイナス5点。熱がこもってのサーマルスロットリングも頻発するのでマイナス10点。
でも、フットワークの良さが100万点なので、トータル大満足。
僕の中でそういう評価でした。まぁ、高負荷の作業をするためのマシンじゃないですね。たぶん、12インチ MacBookを実際買った人は、きっと同じ評価だったんじゃないかなぁ?って思うんです。
2019年に突如の別れ。それ以来音信不通
そんな僕の愛した、12インチ MacBookは2017年までアップデートが続きましたが、その後2018年は何も起こらず、そして2019年に何も言わず去っていきました。
でも、僕は信じているのです。
今は違うPCを選んでいたとしても、当時君が残したものは大きかったと。その小ささと軽さは、色んなモバイラーを救ってくれたと。あの時の楽しさが忘れられない人も多いのだと。
Photo: 小暮ひさのりだから、僕の部屋の隅には、まだ君が居るのだと。
愛しているよ、相棒。いつか君の弟分が出てくるといいね。