超小型電子ペーパー「Xteink X3」導入で、積んでた900ページの超大作を読めたワケ

私は今、図書カードほどのサイズの電子書籍リーダーで、900ページの小説を読んでいますが、これが驚くほど順調なのです。

Xteink X4は、中国製の財布サイズ(ウォレットサイズ)の電子書籍リーダーです。その飾りのない魅力と鮮明な4.3インチディスプレイにより、オンライン上で改造を楽しむ愛好家たちの間でカルト的な人気を博しています。

私が昨年このデバイスをレビューした際、いくつか小さな不満はありましたが、「大きすぎる」という不満だけは決してありませんでした。

スマホサイズのBoox Palma 2をすでに愛用していた私にとって、それは当然のことかもしれません。しかし、X4のさらに小さな弟分であるXteink X3をテストした今、これ以上小さくなっても、私はやはりこちらを好むのではないかと思わずにはいられないのです。

【この記事の3行まとめ】

  • クレジットカードサイズの超小型電子書籍リーダー「Xteink X3/X4」の比較レビュー。
  • DRMフリー音源の用意やカスタムOSの導入などハードルはあるが、抜群の携帯性と鮮明な表示が魅力的。
  • スマホの誘惑を断ち切り、どこでも読書に没入できる「究極のミニマル読書環境」が手に入る!

海外で大流行中のXteinkって?

左がXteink X4、右がXteink X3

X3は対角3.7インチの画面を備えており、これはX4より約14%小さくなっています。ベゼルを含めた全体の専有面積(フットプリント)で見ると、約20%も小型化されています。

私が妻にこのデバイスを見せた際、そのあまりの小ささに呆れられてしまったほどです。「これ以上小さくしたら、もう使い物にならないだろう」と考えるのが普通かもしれません。

ところが、私の「積読(TBR)」リストの中でも最長の部類に入る、ラリー・マクマートリーの1985年の西部劇小説『Lonesome Dove(ロンサム・ダブ)』(約900ページ)を数週間かけて読んでみたところ、持ち運ぶ際にさらに邪魔にならないX3のほうを、いつの間にか好むようになっていたのです。

画面スペースが減ったことで、読書体験が損なわれるとはまったく感じませんでした。

(ここでお断りしておきますが、もしこれほど窮屈な画面で本を読むという考えに不安を覚えるなら、このデバイスはあなたには向いていないか、あるいはこれを好む人々がどこか常軌を逸しているか、その両方である可能性を考慮してください)

導入前に欠かせない「DRMフリー」に関する注意点

X3の詳細に入る前に、非常に重要な注意点をお伝えします。X3やX4で何かを読むためには、デジタル著作権管理(DRM)がかかっていない電子書籍ファイルを用意する必要があります。DRMとは、メディアファイルが使用できるデバイスを制限するために付けられているソフトウェアのことです。

この問題についてはX4のレビューでも詳しく触れましたが、DRMフリーの電子書籍を自力で調達したり、DRMを解除する方法を自分で調べたりするつもりがなければ、このデバイスはおすすめできません。

Xteink X3とX4の決定的なサイズ差

具体的なサイズを比較してみましょう。X4が114×69×5.98mm、重量74gであるのに対し、X3は98×64×4.98mmで、重さはわずか55gです。どちらも間違いなく小型軽量ですが、クレジットカードとほぼ同サイズのX3はあまりにも小さいため、持ち歩いていることさえ忘れてしまうかもしれません。

ちなみに、X4の初期の製品画像では、スマホの背面にマグネットで装着できることがアピールされていました。これは、SNSの際限ないスクロール(ドゥームスクローリング)を避けるために、スマホを裏返して読書を促すという意図でしょう。

しかし、私のiPhone 14に装着するにはX4は大きすぎ、安定しませんでした。一方、X3のサイズはちょうど良いのですが、磁力が弱く、ポケットから取り出す際にずり落ちてしまうため、実際にこの方法で使うことはおそらくないでしょう。

スマホに装着しているのがX3。X4はスマホに貼り付けるには大きめです。

超小型画面でも損なわれない高い視認性

Kindle Paperwhiteの6.8インチ画面と比べれば、X3もX4もかなり小さく見えます。しかし、読みやすさに関してはどちらも互角だと感じられます。

解像度はどちらも480×800ですが、X3の方が画面が小さいため、ピクセル密度はX4の220ppiに対して250ppiと、実はX3の方が高くなっています。

画面に1インチ(約2.5cm)ほどまで目を近づけない限り、肉眼でこの差を見分けるのは難しいかもしれませんが、どちらのデバイスでもテキストは非常に鮮明でくっきりとしています。

私は縦向き(ポートレートモード)で読むのが好きですが、どちらのデバイスもページめくりの頻度が多すぎると感じることはなく、十分な量のテキストが表示されます。

もし横向き(ランドスケープモード)で読むのがお好みなら、一般的なペーパーバック本と比べて、1ページにどれくらいのテキストが収まるかの比較写真を参考にしてみてください。

横向きで表示したとき。上がX4、下がX3。

バッテリー性能と充電にまつわるトレードオフ

両デバイスとも同じ650mAhのバッテリーを搭載しており、1回の充電で少なくとも2週間は通常通り使用できます。ただし、充電方法には違いがあります。

X4が標準的なUSB-Cケーブルを使用できるのに対し、X3は省スペース化のために、背面のポゴピン(Pogo pin)を介して専用ケーブルで充電する方式を採用しています。

充電の頻度が低いため、これが大きなストレスになるわけではありませんが、また1つ専用ケーブルの置き場所を覚えておかなければならないのは、少し煩わしいかもしれません。

なお、RedditのXteinkコミュニティでは、USB-Cからポゴピンへの変換アダプターという解決策が提案されていますが、それはそれでまた紛失しそうなアイテムが増えるだけのような気もします。

物理ボタンの配置と新機能

どちらのモデルも物理ボタンを備えていますが、X3にはボタンが1つ追加されています。X4が右側に1つのデュアル機能ロッカーボタンを備えていたのに対し、X3はデバイスの両サイドに独立したアップ/ダウン(あるいは左/右)ボタンが配置されました。

これにより、使い勝手がある程度向上しています。X4では、ボタンの反対側を誤って押してしまい、ページを戻してしまうことがたまにあったからです(ただし、本体前面下部のベゼルにあるデュアル機能ボタンは共通で、これに慣れるには少し時間がかかるでしょう)。

また、電源/スリープボタンが上部に移動したことで、誤って押してしまうミスが減った点も好印象です。

さらにX3にはジャイロスコープが追加されており、本体を傾けることでページをめくることができるはずですが、実用性はあまり高いとは言えません。ページめくりに必要な傾きの動作にムラがあると感じられたからです。

また、X3はNFCをサポートしており、スマートフォンとのワイヤレス接続によるファイル転送が可能ですが、BluetoothやWi-Fiでも同じくらい簡単に転送でき、これらは両方のデバイスでサポートされています。どちらもXteinkのモバイルアプリに対応しており、ファイルの変換やデバイスへの送信が可能です。

ストレージと価格は?

どちらのデバイスも内部ストレージを持たず、最大512GBまでのフラッシュカード(microSD等)に対応するカードスロットを採用しています。重度のデジタル収集家でない限り、これだけの容量があれば手持ちの本をすべて保存できるはずです(どちらにも32GBのカードが標準で付属しています)。

価格面では、どちらのリーダーもかなり安価ですが、不思議なことに、X4が69ドルであるのに対し、より小型のX3は10ドル高い79ドルとなっています。おそらく追加されたセンサー類や、専用ケーブルの同梱が理由だと思われます。

カスタムファームウェア「CrossPoint」を導入しよう

これら両方の電子書籍リーダーにおいて最大の注意点は、純正のソフトウェアがお世辞にも使いやすいとは言えないことです。

開発者は更新を続けていますが、現時点ではフォントの選択肢が2つしかなく、画像を表示できず、太字や斜体といった装飾も反映されません。

幸いなことに、このデバイスを中心に熱心なオンラインコミュニティが形成されており、ファームウェアを入れ替えるための有志による選択肢が複数存在しています。

そのプロセスは非常に簡単で、USBケーブルをコンピュータに接続できる人なら誰でも実行できるレベルです。

これらの代替OSの中でもっとも有名なのが「CrossPoint」です。これをインストールすれば、Xteinkのデバイスは読者が求めるほぼすべての機能を備えるようになります。

フォントの切り替えや追加、ロック画面の壁紙変更(読んでいる本の表紙にすることも可能)、余白の微調整、ボタンの割り当て変更、スリープタイマーの設定、ページめくりの自動化、さらには読書アプリ「KOreader」との同期まで可能になります。

現在、CrossPointには少しずつ機能の異なる多くの派生版が存在します。たまごっちのような仮想のニワトリを育てるゲームが追加された「CrossPet」や、読書の統計データを詳細に追跡できるものなど、自分に合ったものを探してみるのも面白いでしょう。

XteinkデバイスにCrossPointを書き込む(フラッシュする)作業は、非常にシンプルです。デバイスをコンピュータに接続し、ブラウザで専用サイト(X4用:https://xteink.dve.al/ 、X3用:https://x3.crosspointreader.com/ )を開くだけです。

ページをスクロールして「Flash CrossPoint firmware」ボタンをクリックすれば、デバイスに新しいOSが自動的に読み込まれ、リセットが完了します。

公式サイトで販売中

Xteink X4、X3ともにXteinkの公式サイトから直接注文する必要があります。

もし費用を抑えたいなら、中国のマーケットプレイスであるAliExpressを利用する手もあります。どちらのモデルを選んでも少し安く購入できるはずです。その場合、おそらく中国語版のファームウェアがインストールされた状態で届くことになりますが、どのみちCrossPointに書き換えるのですから、大きな問題にはならないはずです。

著者紹介:Joel Cunningham

米Lifehackerの副編集長。以前はBarnes & Nobleのコンテンツマーケティング担当編集長を務め、Barnes & Noble Sci-Fi & Fantasy Blogを創設したほか、マレーシアのファンタジー作家ゼン・チョーの短編小説を出版し、2019年にヒューゴー賞を受賞。キャリアの初期には、地元ジャーナリストとしての功績が認められ、イリノイ州報道協会から賞を受賞した。

Source: Reddit, Amazon, Xteink(1, 2), GitHub(1, 2), Xteink Flash Tools, CrossPoint Reader

関連記事: