甲府の補強禁止処分、大学生の入団にも影響か…22年磐田は内定取り消しも
甲府に入団が内定しているMF松山北斗(左)とMF米陀大洋
国際サッカー連盟(FIFA)が24日付でヴァンフォーレ甲府に対して今後3回の移籍期間における補強禁止処分を下したことが明らかになった。 クラブは23年12月まで在籍したFWジェトゥリオの移籍金の支払いについて齟齬が生じていることを明かし、「クラブに関わる全ての皆様方に多大なるご心配とご迷惑をおかけしていることを心からお詫び申し上げます」と謝罪。今後も早期解決に向けて該当クラブであるトンベンセFC(ブラジル)との調整を図っていくとしている。 今後3回の移籍期間における補強禁止は、今後1年半の補強禁止を意味する。過去にはジュビロ磐田も22年10月に前シーズンに獲得したファビアン・ゴンザレスの契約について違反があったとして、今後2回の移籍期間における補強禁止処分を受けていた。
当時の事例と重ねると、新卒選手の加入にも影響が出ることになりそうだ。22年当時、磐田は当時早稲田大3年生だったMF植村洋斗(現新潟)と、東京国際大の4年生だったFW師岡柊生(現鹿島)の加入内定を発表していた。
ただ植村は補強禁止前に特別指定選手登録の申請を済ませていたが、師岡の申請はしていなかった。そのために23シーズンの加入が困難となったことで内定が取り消しとなり、22年11月に鹿島アントラーズが入団内定を発表した流れがあった。 JFA・Jリーグ特別指定選手制度はアマチュアに所属しながらJリーグの公式戦に出場が可能となるもので、2018年からは入団を内定させることが条件となっている。さらに人数に制限があり、J1およびJ2クラブは3名まで、J3クラブは2名まで。ただし日本サッカー協会(JFA)が推薦した選手の場合は、人数枠の制限も受けないとなっている。今年の甲府の場合は日本体育大のMF米陀大洋(4年=昌平高)と城西大のDF福元竣(4年=明星学園高)の26年入団内定、日体大のMF松山北斗(3年=帝京長岡高)の26-27シーズンの入団内定を発表しているが、特別指定選手となっているのは米陀と松山のみで、22年の磐田の事例と重ねると、福元の加入は認められない可能性がある。
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