ウクライナ教授「秋ごろに停戦、5年を越えないだろう…プーチンはウクライナで終わらない」(中央日報日本語版)
ウクライナ戦争は国際戦だ。米国と欧州がウクライナを軍事支援して北朝鮮は兵士を送り込んで参戦した。終戦の糸口が捉えにくいのもこのように当事者の利害が複雑に絡み合っているためだ。 そのためもともとの当事者だったウクライナが今回の戦争をどのように見ているかについて議論が十分に行われないままになっている。ウクライナの国立税務大学地政学・地理戦略学科のレオニード・チュフリル副学科長は21日(現地時間)、中央日報とのインタビューでこのような見解を代弁した。チュフリル氏は世界が心配している終戦に関しては「今年の秋ぐらいにはウクライナとロシアが一時停戦に入るのではないかと見ている」としつつも「停戦期間は5年を越えないだろう」とした。次は一問一答。 --ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が戦争を起こした目的は。 「プーチンは10年前から『世界の最も大きな問題はソ連が崩壊したこと』と話してきた。プーチンの目標は旧ソ連構成国を集めて再建することだ。また、プーチンはウクライナが欧州連合(EU)に加入して裕福になることに対する恐れがある。(ウクライナが豊かに暮らすようになった姿を見たロシア人の不満が大きくなって)プーチンが権力を握ることができなくなるためだ。プーチンはウクライナがロシア水準で経済的に貧しいことを望んでいる。今回ロシア軍がウクライナを侵攻した時も、洗濯機やノートブックなど家電製品を略奪した。ロシアでは見ることができない製品だ」 --ドナルド・トランプ米国大統領の仲裁方式は効果的か。 「まだ特別な成果がない。プーチンが対話と外交の時間さえ戦争の手段として使っているからだ。プーチンが『平和を望んでいる』と言うのは、ロシアに対する西側の制裁を解除しろということだ。終戦を望んでいるという言葉ではない」 --ウクライナ人はロシアが提案した終戦案を受け入れる用意があるか。 「プーチン政権はウクライナの4つの地域(ドネツィク・ルハンシク・ヘルソン・ザポリージャ)を合併しようとしている。ウクライナ人はロシアが今まで占領した領土に対して領有権主張をするのは容認することができるかもしれない。しかし未占領の地域に対しても領有権を主張するのは限度を越している」 --ロシアをどのように圧迫することができるか。 「米国と欧州がウクライナをもっと支援することだ。すると奪われた土地も取り戻すことができる。プーチンはウクライナで終わらないだろう。ウクライナの次はポーランド、ラトビアなどを狙うだろう」 --プーチン自ら戦争をやめると思うか。 「プーチン自身も制御できないだろう。プーチンをとめる方法はたった一つだ。力で立つことだ」 --ウクライナのロシア・クルスク州攻撃は失敗に終わった。 「ウクライナが維持できないほど戦線がとても長くなった。兵力保存のためにやむを得ず後退した。ロシアもクルスク奪還のために多くの武器と資源を投じた」 --ウクライナはいつまで耐えられるか。 「ウクライナの資源と武器を考慮すれば1年ほどさらに持ちこたえることができる。欧州が助ければ期間がさらに延ばすことができる。幸いロシア経済が下降局面に入った。原油価格が下落すればロシア経済はこれ以上耐えることはできなくなるだろう」 --戦争はいつまで持続するか。 「私の分析では停戦は秋ぐらいになりそうだ。しかし戦争が実質的に終わるわけではない。5年くらいの一時的休戦になるものとみられる。その間にプーチンの統治システムが崩壊するか、再び何かが始まると思う。プーチンが死んで他の人が政権を取ればロシアの経済問題を解決しようとするだろう。ロシアのオリガルヒ(権力と結託した財閥)もウクライナとの戦争より貿易取引を望んでいる」