《顔の形は卵形で白すぎないこと》北朝鮮で美少女を選抜してきた「喜び組」に起きている“大きな変化”…「もう“勝ち組”ではない?」いま若い女性が目指す憧れの職業(NEWSポストセブン)

 * * *  北朝鮮の最高機密の一つとして、長年、怪しげなベールに包まれてきた「喜び組」。その妖しく艶めいた響きを持つ言葉が初めて世界に知られたのは、今から30年ほど前のことだ。  存在を明かしたのは、金正日国防委員長の甥にあたる李韓永氏だった。亡命後、北朝鮮ロイヤルファミリーの内幕や数々のスキャンダルを暴露した李氏は、体制の恥部ともいえる「喜び組」の内部も暴露した。 「喜び組」の選抜や管理を担っているとされるのが、朝鮮労働党組織指導部護衛総局の「5課」だ。北朝鮮内部では「5課処女」とも呼ばれる。「処女」という言葉には扇情的な響きがあるが、北朝鮮では「若い未婚女性」や「乙女」に近い意味合いで使われているという。  脱北した元駐英北朝鮮公使の太永浩氏らの証言によれば、選抜対象は主に14~16歳の少女で、容姿や健康状態に厳格な基準が設けられている。身長は金正日時代には160センチ以上、金正恩時代には165センチ以上が目安とされたとされる。  容姿の審査基準は細部に及び、顔の形は卵形であること、目尻がつり上がっていないこと、顔色が白すぎないこと、体に傷がないことなどが求められたという。金正日時代には定規を使って額と目の間隔などを測定したとの証言もあるが、金正恩時代には顔全体の印象が重視されるようになったとも報じられている。  選考では本人の外見だけでなく、家族の政治的忠誠度や北朝鮮の身分制度である「出身成分」、親族関係も重要な審査対象とされる。さらに、性経験の有無を確認する身体検査が行われたとの証言もある。

 北朝鮮で「喜び組」に選ばれることは、かつて「人生逆転の切符」と見なされていた。選抜された本人だけでなく家族にも恩恵が及び、平壌居住権や食糧配給、就職・進学での優遇が受けられるとされたためだ。  ただし、北朝鮮社会には儒教的な価値観が根強く残っている。女性を売り物にした職業への偏見もあり、誰もが望んでいたわけではなかったという。「名誉」と受け止めるのは一部の家庭だった。 「喜び組」の実態は、役割ごとに複数のグループへ分けられていたとされる。  歌や踊り、演奏で宴席を盛り上げる「歌舞組」、マッサージや身の回りの世話を担う「幸福組」、そして最も機密性が高いとされる「満足組」では、性的奉仕を担ったとする証言もある。  ただし、「喜び組」は一生続く役目ではなく、多くは20代前後で組織を離れるとされる。その後は、党幹部や軍高官、治安機関関係者との結婚をあっせんされるケースが多いという。  過去の経歴は極秘扱いとされ、自由に語ることは許されない。いわば「特権」と「監視」がセットになった人生であり、華やかなイメージとは裏腹に、組織を離れた後も体制の管理下から完全に離れることは難しかったようだ。

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