阪神・森下【独占激白②】「分散できてやりやすい」後ろに佐藤輝 「かみ合わない時に思う」藤川阪神の強さ
阪神の森下翔太外野手(24)が23日、デイリースポーツの独占インタビューに応じた。3年目の今季はここまで全70試合に先発し、49打点は佐藤輝と並んでリーグトップ。前半戦に2軍落ちした1、2年目からの成長を感じる一方で、好機で凡退している悔しさも明かした。開幕4番を務めたことで、より自覚が持てたことも明かし、2年ぶりのリーグ優勝に導くことを意気込んだ。
以下、森下との一問一答=その②。
◇ ◇
-現在は3番。後ろに佐藤輝がいるのも打点を挙げられている要因か。
「(走者を)かえしてくれる人が後ろにいると、自分一人だけで抱えすぎず、周りに分散できる。そういう環境があるってことはチームとしても、自分としてもやりやすい部分はありますね」
-5月には4試合連続本塁打もあった。あの時は感覚的によかった。
「調子というか自分のいい時、悪い時はあるので。一日一日修正しながらやっているので、調子がいいとかは特にはないですね」
-オフからのインサイドアウトの取り組みは今につながっている。
「全部つながってますよ。オフにやったことは一つもつながっていないことはないので」
-その結果として出た本塁打や打席は。
「特にはないですね。常にって感じなので。この試合のここができたとか、それだけで満足していたら、短期決戦だったらいいですけど、長期決戦なので」
-藤川監督になってチームの雰囲気が変わったと感じるところは。
「人が違うので、スタイルとかは違いますけど、根本的にやってることは、そんなに変わらないんじゃないかなと思っています」
-今年のチームの強さはどこに感じるか。
「スタイル的には自分が1年目入った時と全然何も変わらないかなと思っています。ピッチャーがリズムを作って、そこに野手が乗っかった時は強いですし。野手が苦しい時にピッチャーが助けてくれたりっていうのが、タイガースの勝っている時のパターンだと思う。(一般的に)野手とピッチャーがかみ合う時の方が少ないと思うので、かみ合わない時に勝てるっていうのが強さかなとは思っています」
◆取材後記◆
チームが7連敗していた時期もあっただけに、正直インタビューが盛り上がるか心配だった。そんな私たちの不安をよそに、森下は「始めましょう!」と腰かけながら笑顔で一言。一気に場が和んだ。
持ち前の明るさはずっと変わらないが、主力としての自覚はより増していたように感じた。どんなに数字を残し続けても「調子がいい」では片付けない。4戦連発の話題にもおごることなく、さらに上を目指している姿勢が見られた。
一番声が弾んだのは、自分自身のことではなく、チームのことだった。その中で自然と出たのが「責任」、そして「優勝したい」という言葉。前半戦に苦しんだ過去2シーズンからの成長が、明らかに数字にも表れている。優勝を経験した1年目よりも大きくなった背中で、再び歓喜の秋へと導いてくれるだろう。(デイリースポーツ阪神担当・山村菜々子)