ブラジル戦に出るのは? サッカー日本代表、予想スタメン&フォーメーション。4バックの可能性も?
サッカー日本代表は14日、ホームでブラジル代表と国際親善試合で対戦する。10日のパラグアイ戦を2-2のドローで終え、中3日でサッカー王国とのビッグマッチを迎える。8か月後に迫ったFIFAワールドカップ26(W杯)が迫っており、テストに費やせる試合も少なくなってきた。だからこそ、格上相手の今回は4バックで挑む可能性がある。それを踏まえ、スタメンを予想する。[1/6ページ]
GK:鈴木彩艶
【写真:Getty Images】
生年月日:2002年8月21日(23歳) 所属クラブ:パルマ(イタリア) 2025/26リーグ戦成績:6試合7失点
日本代表通算成績:20試合12失点
10日のパラグアイ代表戦では上田綺世の後半アディショナルタイム弾によりどうにか2-2の引き分けに終わったが、多くの課題が残った。
守備面ではクロスの対応が甘く、得点以外にも日本のペナルティエリア内に鋭いボールを放り込まれる場面があった。決定機も見られ、冨安健洋や板倉滉ら最終ラインの主力の不在を感じさせるシーンは多かった。
ゴールを破られたとはいえ、守護神の鈴木彩艶に責任を追求するのは難しいだろう。2得点とも止めていればファインセーブで、GKにとってほとんどノーチャンスの一撃だった。
あまり目立たなかったシーンだが、キックでピンチを回避した局面もある。前半に味方のパスが短くなってしまい、危うくパラグアイの選手との1対1が作られるところだったが、この守護神のクリアにより事なきを得た。
スイーパー的な動きは所属元のパルマでも顕著で、データサイト『Sofascore』によれば「Run out」(=飛び出し成功数)では今季リーグ2位の「5」を記録している。
ブラジル戦はさらにピンチの場面が増えることが予想され、鈴木彩艶に頼る場面もあるだろう。
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サッカー日本代表は14日、ホームでブラジル代表と国際親善試合で対戦する。10日のパラグアイ戦を2-2のドローで終え、中3日でサッカー王国とのビッグマッチを迎える。8か月後に迫ったFIFAワールドカップ26(W杯)が迫っており、テストに費やせる試合も少なくなってきた。だからこそ、格上相手の今回は4バックで挑む可能性がある。それを踏まえ、スタメンを予想する。[2/6ページ]
CB:渡辺剛
【写真:Getty Images】
生年月日:1997年2月5日(28歳) 所属クラブ:フェイエノールト(オランダ) 2025/26リーグ戦成績:8試合0得点
日本代表通算成績:6試合0得点
10日の試合、64分にパラグアイ代表のディエゴ・ゴメスが勝ち越しゴールをあげた。このシーンで渡辺剛はポジションを確認していた隙を突かれ、前に入られてヘディングシュートを許している。
この点は反省材料だが、それ以外はポジティブな印象を与え続けた。鋭いフィードを味方に供給し、1対1では堅実な対応を見せた。3バックの真ん中で精一杯声を張り上げる様子からも、DFリーダーとしての役割も申し分なく担えていた。
今季はオランダの名門・フェイエノールトに活躍の場を移し、充実した時間を過ごしている。今季リーグ戦全試合フル出場の好調ぶりが、怪我人続出の最終ラインにおいて輝きを放っていた。
ブラジル代表にはさらに強力な選手が揃っているが、渡辺の実力ならば大崩れしないはずだ。連続出場でも支障がないほど頑丈な体はヘント(ベルギー)時代から健在で、今回の試合も元気にピッチで躍動するはずだ。
CB:谷口彰悟
【写真:Getty Images】
生年月日:1991年7月15日(34歳) 所属クラブ:シント=トロイデンVV(ベルギー) 2025/26リーグ戦成績:10試合0得点
日本代表通算成績:32試合1得点
パラグアイ代表戦では出番がなかった谷口彰悟。アキレス腱断裂の大怪我から復帰したベテランは、強豪との戦いに向けた準備ができている。
日本代表への復帰はおよそ1年ぶりだが、チームへのフィットにもそれほど心配はないだろう。代表での4バックも経験しており、2024年のAFCアジアカップでは2試合で【4-2-3-1】のセンターバックとして起用され、後方からゲームを組み立てた。
ブラジル代表はアジアとは一線を画すレベルにあり、攻撃陣にもヴィニシウス・ジュニオールやロドリゴらワールドクラスの選手が多数いる。
CBの仕事量はパラグアイ戦よりも激増する可能性があるが、だからこそベテランの経験は必要だ。
攻守にわたる様々な局面で、谷口の手腕が問われる。
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サッカー日本代表は14日、ホームでブラジル代表と国際親善試合で対戦する。10日のパラグアイ戦を2-2のドローで終え、中3日でサッカー王国とのビッグマッチを迎える。8か月後に迫ったFIFAワールドカップ26(W杯)が迫っており、テストに費やせる試合も少なくなってきた。だからこそ、格上相手の今回は4バックで挑む可能性がある。それを踏まえ、スタメンを予想する。[3/6ページ]
SB:橋岡大樹
【写真:Getty Images】
生年月日:1999年5月17日(26歳) 所属クラブ:スラヴィア・プラハ(チェコ) 2025/26リーグ戦成績:7試合0得点
日本代表通算成績:11試合0得点
近年は右のウイングバック、サイドバックとしてプレーする橋岡大樹。今季はチェコの強豪スラヴィア・プラハに活躍の場を移し、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)を含む大舞台で体を張っている。
ブラジル代表戦で日本代表が4バックを実践すると仮定した場合、攻撃参加を頻繁に求められるサイドバックであっても守備に徹する時間が長くなるだろう。そのときに、ディフェンス面に特長がある橋岡は適切な選手だ。
たとえば今季のリーグ戦第9節スロヴァン・リベレツ戦では右サイドバックで起用され、八面六臂の活躍を見せた。インターセプトにクリアにタックルにと、相手の攻撃を幾度となく阻んだ。
特にデュエル勝率は非凡な数字を叩き出している。データサイト『FotMob』によれば、デュエル勝率は驚異の100%。地上戦に3回、空中戦に5回競り勝ち、強さを誇示した。
ブラジルのスーパースター相手にも同じクオリティを発揮できれば、彼にとって大きな自信になるはずだ。その意味では、テストマッチ以上の大きな意味があるかもしれない。
SB:鈴木淳之介
【写真:田中伸弥】
生年月日:2003年7月12日(22歳) 所属クラブ:FCコペンハーゲン(デンマーク) 2025/26リーグ戦成績:2試合0得点
日本代表通算成績:2試合0得点
鈴木淳之介はパラグアイ代表戦が国際Aマッチ2戦目だったが、堂々たるプレーを見せた。
南米の強豪相手に優れたフィジカルを示し、攻守に重要な役割を果たした。勢いあまってジャンプしてヘディングを試みたとき、自分の膝が相手選手の後頭部を直撃してしまうシーンもあり、その身体能力を余すところなく発揮した。
データサイト『FotMob』のスタッツでもその働きぶりが表れており、空中戦勝利は5戦5勝の100%を記録している。さらにはインターセプトも3回成功させ、守備から攻撃に繋げるスイッチとしての機能も果たした。
近年では4バックにセンターバックの性質を持つ選手が並ぶ選択肢があるが、ブラジル代表戦の日本代表もそのオプションを採用する可能性はあるだろう。
両足を使える鈴木淳之介が左サイドバックで王国相手に奮闘する姿を見られるかもしれない。
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サッカー日本代表は14日、ホームでブラジル代表と国際親善試合で対戦する。10日のパラグアイ戦を2-2のドローで終え、中3日でサッカー王国とのビッグマッチを迎える。8か月後に迫ったFIFAワールドカップ26(W杯)が迫っており、テストに費やせる試合も少なくなってきた。だからこそ、格上相手の今回は4バックで挑む可能性がある。それを踏まえ、スタメンを予想する。[4/6ページ]
MF:佐野海舟
【写真:Getty Images】
生年月日:2000年12月30日(24歳) 所属クラブ:マインツ(ドイツ) 2025/26リーグ戦成績:6試合1得点
日本代表通算成績:9試合0得点
パラグアイ代表との一戦で最もポジティブな評価を獲得したのが、中盤の底に入った佐野海舟だろう。
攻守に見せ場を何度も作ったが、ハイライトはやはり42分。相手の横パスをカットした佐野はそのままパラグアイのゴール方向に直進。堂安律へボールを渡すと見せかけてドリブル突破を敢行し、ゴール前の南野拓実のクロスを供給した。
これは惜しくも得点に繋がらなかったが、このシーンには再現性がある。9月20日に行われたブンデスリーガ第3節・アウクスブルク戦では、ほとんど同じポジティブトランジションの状況からアシストを記録した。
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サッカー日本代表は14日、ホームでブラジル代表と国際親善試合で対戦する。10日のパラグアイ戦を2-2のドローで終え、中3日でサッカー王国とのビッグマッチを迎える。8か月後に迫ったFIFAワールドカップ26(W杯)が迫っており、テストに費やせる試合も少なくなってきた。だからこそ、格上相手の今回は4バックで挑む可能性がある。それを踏まえ、スタメンを予想する。[5/6ページ]
FW:堂安律
生年月日:1998年6月16日(27歳) 所属クラブ:フランクフルト(ドイツ) 2025/26リーグ戦成績:6試合2得点
日本代表通算成績:59試合10得点
最近の日本代表では右のウイングバックとして起用されることの多かった堂安律。久保建英がコンディション不良によりベンチに回ったこともあり、パラグアイ代表戦では2シャドーの一角としてスタメンに名を連ねた。
しかしパラグアイの選手たちは中央を固めており、堂安は右サイドに流れることがしばしば。ポケットを強襲する場面は見られたが、脅威と言えるほどのチャンスメイクには至らなかった。
4-3-3の右ウイングならば、トップ下の選手と連係しながら攻撃のオプションを増やせる可能性がある。ブラジル代表相手にどこまで実践できるかは未知数だが、ショートカウンターを主体にゴールに迫るとしても、堂安が効果的な形で攻撃に関与できればネットを揺らせる可能性は上がるはずだ。
冒頭にも書いたが、親善試合としてW杯本番までに試行錯誤できる回数は限られている。明確な格上を相手にできるチャンスはさらに少ないだろう。その中で王国にどこまでオプションが通用するか確認できるのは極めて重要だ。
FW:中村敬斗
生年月日:2000年7月28日(25歳) 所属クラブ:スタッド・ランス(フランス) 2025/26リーグ戦成績:4試合2得点
日本代表通算成績:19試合8得点
6月のインターナショナルウィーク以来の日本代表復帰を果たした中村敬斗。パラグアイ代表戦でスタメン起用されると、左サイドを攻撃面でけん引した。
三笘薫が不在の今シリーズにおいては、中村が左サイドのファーストチョイスと見るのが濃厚だろう。それは4-3-3のウイングでシステムが組まれるとしても変わりなく、背番号「13」がブラジル代表を相手に攻守に奮闘するはずだ。
サッカー王国のスカッドにはすべてのポジションに世界的な名手が揃っており、中村と対峙する左サイドバックにはヴィチーニョやカルロス・アウグストらがスタメン候補にあがる。一方はボタフォゴFRの絶対的サイドバック、他方はインテルで攻守にわたって重要なタスクをこなす。
この相手に脅威を与えることができれば、今後の彼にとって大きな前進となるだろう。守備面においても大きな負担を強いられる時間もあると予想され、総合的な強度が求められる。
FW:上田綺世
生年月日:1998年8月28日(27歳) 所属クラブ:フェイエノールト(オランダ) 2025/26リーグ戦成績:8試合8得点
日本代表通算成績:33試合15得点
今季のエールディビジでついに覚醒のときを迎えている上田綺世。リーグ戦8試合8ゴールという驚異的なペースで結果を残し、得点ランキングトップを快走中だ。
パラグアイ代表戦は89分から出場して後半アディショナルタイムに同点弾をあげ、その好調ぶりをアピールした。日本代表では昨年9月のバーレーン代表戦以来の得点ということもあり、本人としてはチームの同点ゴール以上の意味があったかもしれない。
ブラジル代表戦はCFとしてスタメン起用されると見られ、引き続きその好調ぶりを結果に繋げたいところだ。
チームに合流する前に不安視されたハムストリングの負傷も心配はなさそうで、本人もパラグアイ戦のあとに「今は運も含めて良い状態」と述べている。
世界的な強豪にはDFラインにもガブリエウ・マガリャンイスやエデル・ミリトンら名手が揃っているが、彼らとの駆け引きにも注目が集まる。
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サッカー日本代表は14日、ホームでブラジル代表と国際親善試合で対戦する。10日のパラグアイ戦を2-2のドローで終え、中3日でサッカー王国とのビッグマッチを迎える。8か月後に迫ったFIFAワールドカップ26(W杯)が迫っており、テストに費やせる試合も少なくなってきた。だからこそ、格上相手の今回は4バックで挑む可能性がある。それを踏まえ、スタメンを予想する。[6/6ページ]
【画像】サッカー日本代表、ブラジル代表戦の予想フォーメーション
▽GK 鈴木彩艶
▽DF 橋岡大樹 渡辺剛 谷口彰悟
鈴木淳之介