【AI予想・エリザベス女王杯】関西馬有利で関東馬は前走の結果が重要!? 人工知能は前走の内容が光る3頭に高評価
本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。 【写真】シンリョクカのこれまでの軌跡 今週の重賞競走は土曜日に武蔵野S(GIII)とデイリー杯2歳S(GII)、日曜日にエリザベス女王杯(GI)が行われます。その中から京都競馬場で行われるエリザベス女王杯を取り上げます。まずは過去の傾向から。 過去10年のエリザベス女王杯での所属別成績を見ていきます。過去10年のエリザベス女王杯は阪神、京都で開催されていることもあり、関西馬が8勝2着7回3着9回となっています。出走頭数は関西馬が117頭、関東馬が53頭と倍以上の差はありますが、勝率や連対率、複勝率もすべて関西馬が関東馬より高い数字を残しています。 多くの関東馬はレース直前に美浦トレセンから輸送されてきます。関東から関西までの長距離輸送は馬にとって大きな負担となります。関西馬はそのような負担が少ないことが好結果に繋がっているのでしょう。 ちなみに、過去10年のエリザベス女王杯で馬券に絡んだ関東馬6頭ですが、このうちの5頭が前走で5着以内に入っていました。関東馬については、前走で大崩れしていないことが好走条件のひとつと言えるかもしれません。 それでは早速ですが、今週のエリザベス女王杯でAIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。 ◆前走の内容が光る本命候補 シンリョクカ 昨年のエリザベス女王杯は外目を追走した馬や差し馬が上位に来る流れ、馬場でしたが、本馬は内目を先行して4着と掲示板を確保。勝ち馬には離されてしまいましたが、2着とは0.1秒差でしたし着順以上の内容。牝馬の一線級相手でもヒケを取らない能力があることを証明しています。その後は目立った成績を残せていませんが、前走の新潟記念(GIII)は好メンバー相手に4着と復調を感じさせる結果。勝ち馬シランケドは天皇賞(秋)(GI)で4着。2着馬のエネルジコは菊花賞(GI)で優勝。3着のディープモンスターも次走で京都大賞典(GII)を勝利していますし、その相手と僅差の競馬をしたのは素直に評価するべきではないでしょうか。 この中間はいつもよりも1週早くトレセンに帰厩し、しっかりと調整されているのも好材料。1週前追い切りでは3頭併せで併入。相手2頭よりも手応えは見劣りましたが、これは道中で2頭を大きく追走する形だったことが要因。それでもきっちりと併入に持ち込んでいますし、状態面に不安な点はなさそうです。昨年の結果から条件への適性は十分にありますし、力を出し切れればここでも楽しみな存在になるのではないでしょうか。 フェアエールング 昨夏にオープン入りしてから充実著しい本馬。昨年11月の福島記念(GIII)で牡馬相手に2着と好走すると、続く小倉牝馬S(GIII)では1着同着で重賞初制覇を達成。2走前のクイーンS(GIII)は差し有利の中で先団追走から3着と中身の濃い競馬を見せています。前走のオールカマー(GII)は向正面で捲る競馬で4着。先着を許した3頭はGIで実績のある馬でしたし、それらの実力を相手に勝ちにいく競馬で大崩れしなかったのは評価できる点と言えます。 本馬がこれまで好走したのは札幌、福島、小倉といったローカル競馬場でしたが、前走は中央場所の中山。3着以内には入っていませんが、これまで実績のないコースで掲示板を確保したのは力をつけているからでしょう。切れ味よりも長く脚を使えるのが強みであり、今回のメンバー相手でも長所を生かせる流れになれば上位食い込みがあっても不思議はありません。 エリカエクスプレス デビューから2連勝でフェアリーS(GIII)を制した実力馬。今春のクラシックでも大きな期待を寄せられていましたが桜花賞(GI)で5着、オークス(GI)で10着と結果を残せず。2走前の京成杯AH(GIII)でも11着と惨敗するなど近況は今ひとつ。しかし、前走の秋華賞(GI)ではマイペースの逃げで2着に好走。直線では後続を突き放す見せ場十分の内容でしたし、改めて力のあるところを見せた一戦だったと言えます。 これまでのレースはすべて先行策で、ここも同じような競馬が予想されます。今回のメンバーを見ると、先行勢は少なそうですし展開利が見込めそうなのはプラス材料。何が何でも逃げたいという馬も見当たりませんし、枠順やスタート次第では前回のようにジワッと逃げる形に持ち込めるはずです。この秋のGIで逃げ馬に乗って見せ場を作り続けて武豊騎手が鞍上というのも心強いでしょうし、ここでも十分に期待できる1頭と言えるのではないでしょうか。