警視庁 ″組対4課″ 平野晃也・元警部が語る「暴力団組員たちと接触して見えたもの」
元警視庁警部の平野晃也氏(53)は’93年に入庁。組織犯罪対策4課、暴力団対策課などで暴力団や半グレなど反社会的勢力が起こした事件の捜査に約24年間、従事した。警視総監賞を14本、刑事部長賞や組対部長賞も多数受賞した腕利きの元刑事が「いま、日本の裏社会で起きていること」を明かす。
今年3月、捜査情報をナチュラル側に流した暴力団対策課の神保大輔元警部補には有罪判決が下されました。それからしばらくして、私のインスタグラムに「名探偵コナン」のキャラクター、安室透をアイコンに用いた人物からダイレクトメッセージが届きました。
神保でした。
【前編はコチラ】「いま、日本の裏社会で起きていること」警視庁 ″組対4課″ 元刑事が実名・顔出しで告白!
判決後に「ナチュラルの幹部」
神保は私に「警視庁、辞めたんですか?」と聞いてきたので「辞めたよ。お前はその後、どうしてんだ? 就職は? 田舎に帰ったのか?」と聞くと、
「顧問先が決まりました」
と返ってきました。私はかねてからの夢の実現のために’25年秋で警視庁を去り、特殊詐欺対策の動画制作の仕事などをして収入を得ておりました。警察の知識が活かせる企業の顧問にも興味を持っていたのですが、よほどの人間関係や紹介がないと決まらないもの。
ところが、神保は有罪判決から時をおかずに顧問に就任したというのです。
「それは凄いな……どこの会社?」
と聞くと、こう答えました。
「不動産系です」
それからしばらくして……7月ごろだったか、警察OBと私の情報源の2ルートからこんな連絡が入りました。
「神保がナチュラルの幹部に就任した」
Xにも同様の投稿が複数ありました。
そこでふと、ナチュラルが不動産会社を持っていることを思い出しました。
企業を模した組織作りをしていますが、所詮は反社会組織です。メンバーたちは納税をしておらず、源泉徴収票を持っていない。入居審査が通らないから、家を借りられず、住む場所がない。そこで奴らは自前で不動産会社を作ったと聞いていたのです。
「私以外にも(情報漏洩している捜査官は)いる」
神保の公判での言葉が蘇りました。
同じ警視庁で捜査に携わっていた人間が、自らトクリュウの幹部になっていたとしたら残念で仕方ありません。すでに警視庁も情報は得ていると思いますが、私からも一報を入れておきました。
神保じゃないですが、私も現職の時は捜査対象である暴力団組員たちと日々、接触していました。真夏の暑い盛りにアイスを組事務所に持って行って、若い衆に玄関先で「なんだお前は」と絡まれたこともあります。後でその若い衆は、親分さんにブン殴られるのですが……。
そうして暴力団員との付き合いを重ねる中で感じたのが、二代目竹中組・安東美樹組長(71)の人気の高さです。
組長自ら食費を切り詰め、質素に暮らしている姿を見ているから、組員たちも派手なことはできない。シノギも詐欺や薬物には手を出さないから、組として規律が取れている。土建業などカタギの社長さんたちにも支持されるのです。