米欧石油大手決算、各社で明暗 自社株買いに反映
[ヒューストン/ロンドン 2日 ロイター] - 米欧石油大手4社が2日までに発表した2025年1─3月期決算では、原油価格が4月に4年ぶり安値に落ち込んだことを受けた、業界の景気悪化を乗り切るのに必要な体力で各社の明暗が分かれた。
投資家は各社が自社株買いを減らすかどうかに注目。原油価格の下落で自社株買いの資金が減るためだ。石油業界では自社株買いと配当が投資家の関心を集める。
この違いは各社の景気の違いを浮き彫りにする。
エクソンモービルは南米ガイアナで権益を持つ大規模油田の豊富な生産が業績を支える。米国有数のシェールオイル産地・パーミアン盆地でも操業するエクソンの産油量は前年同期比20%増だった。
ウッズ最高経営責任者(CEO)は、いずれの産油地でも利益率は高く、操業コスト削減に取り組んでいると説明。「この不透明な市場で、株主は当社がこれに耐えられることを知って自信を持てるだろう」と語った。
一方、シェブロンの1─3月期の石油・ガス生産は前年同期並みだった。カザフスタンとパーミアン盆地の生産増は、資産売却に伴う生産減で相殺された。同社は今年に入り、事業整理とコスト削減の一環として最大20%の人員削減を発表した。
シェブロンは市場の状態を反映し、自社株買いを1─3月期の39億ドルから4─6月期は20億─35億ドルに減らす方針を示した。
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Writes about the intersection of corporate oil and climate policy. Has reported on politics, economics, migration, nuclear diplomacy and business from Cairo, Vienna and elsewhere.