【最安検証】カメラなのに5500円! ヤマダデンキ最安トイカメラ「PieniⅡ」で動画を撮ってみたら渋谷が90年代になった
高い買い物だから真剣に需要とマッチするものを探したくなるカメラ。多くの人がそうなのか、ヤマダデンキのカメラコーナーには安めのものも大体は本体が展示されている。
でも、そんなヤマダデンキのカメラコーナーをブラブラしていたら、展示がなく陳列棚に無造作にぶら下げられているだけのカメラがあることに気づいた。プラケースにパッケージングされた様子は雑誌の付録みたい。価格は5500円。安っ! これちゃんと撮れるんだろうか?
・動画も撮れるらしい
名前を見てみると『PieniⅡ』と書かれている。こういう種類のカメラをトイカメラと言うらしく、その一画にはトイカメラが何種類かぶら下がっていたけど、『PieniⅡ』が一番安かった。
それもそのはず、サイズはキーホルダーか食玩かという感じ。しかし、パッケージの機能説明によると、写真だけでなく動画も撮れるらしい。この見た目で動画が撮れるだけでも驚きだが、どんな画が撮れるのか凄く気になる。そこで購入してみた。まあ、5500円だしね。
・注意点
購入時に店員さんに聞いた注意点は、動画や画像を保存するのに使うmicroSDカードが32GBまでしか使えないということ。microSDは別売りだから、これは確かに注意が必要だ。購入前に知っておいた方がいいだろう。
・使い方
本体についているボタンは2つ。ON/OFFボタンとMODEボタンのみ。説明書を読むと、カメラのシャッターはON/OFFボタンで切るようだ。
そして、MODEボタンでは画像or動画or音声の切り替えが可能。使い方は非常にシンプルで、ON/OFFボタン長押しで電源を入れて、MODEを選び、再びON/OFFボタンを押すことでシャッターが切れる。動画の場合、1回押したらスタートでもう1回押したら撮影終了。
ちなみに、現在選択しているモードはファインダーの近くのランプの色で確認することができる。「赤→画像」「青→動画」「紫→音声」となっているようだ。
・使ってみて感じたこと
説明を見る限りでは普通のカメラと変わらなさそうだ。でも、外に出て景色を撮ってみたところやはり使い勝手の違いは感じた。その場でプレビューできない上、ファインダーも飾りだから、どんな画角になっているのか分からないのである。
そのため、明るさとかも分からない。撮りたいものが中心に来てるか? ブレてないか? そもそも夜に撮ってもちゃんと写るのか? そんな不安と闘いながら『PieniⅡ』で撮影した結果……
ちゃんと夜でも写ってる! 画角の狭さとかくっきり度の低さはあるにせよ、逆に線がぼんやりしているところが今のカメラでは出ない風合だ。ネオンを撮った画像とか味を感じなくもない。
とは言え、やはりおもちゃっぽさが強いか? ともあれ夜でも写ることが分かった。そこで続いて動画で夜の渋谷を撮ってみたところ……
こ、これは……
謎の90年代感……!
線がボヤけることに加え、影の濃さや、ネオンの色のチープさ、さらに、音声が雑踏で割れているところが90年代アジアの映像みたい。景色は今の渋谷なのにタイムスリップしたかのような動画が撮れていた。動画は期待してなかったんだけど、むしろ動画の方が味がある。
・日常では見えない世界
さて置き、普通に考えると安いカメラの本来の性能を発揮できるのは昼だと思う。そこで昼の新宿の様子も撮ってみた。
色合いや奥行の無さにやっぱり懐かしさが漂う。90年代の歌舞伎町に見えてゴジラがいるのがちょっと不思議でパラレルワールドみたいだ。
スマホで撮った画像と見比べると、確かに性能はおもちゃの『PieniⅡ』。でも、くっきり見えないからこそ感じられるものもあるのかもしれない。少なくとも私は、ファインダーの中に日常では見えない世界を見つけられたのであった。
参考リンク:Amazon 執筆:中澤星児 Photo:Rocketnews24.
▼同じ場所で撮った画像:昼
▼同じ場所で撮った画像:夕方
▼同じ場所で撮った画像:夜
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