11時間つけっぱなしでも快適! 「Nothing Headphone(1)」は長距離フライトの最適解か

 以前から飛行機の搭乗中にワイヤレスヘッドフォンを使ってみたいと思っていたところ、Nothingから発売された「Nothing Headphone(1)」のテスト機が手元に届いたので、早速使ってみることにしました。

「Nothing Headphone(1)」(直販価格:3万9800円)をお借りして、飛行機で使ってみました

 普段はいわゆるBudsタイプのイヤホンを使っているのですが、自分の耳の形が悪いのかフィットせずに意外とポロポロと落ちるんです。特に飛行機の中だとBudsみたいな小さいモノを落とすと、見つけるのが大変なんですよね。なのでワイヤレスヘッドフォンにしたいなと思っていたわけです。

 今回はアメリカでの取材のためのフライトで使用。まずはANAの便で羽田からワシントンD.C.へと向かいます。フライト時間は約12時間で、離着陸時以外の約11時間ずっとNothing Headphone(1)をずっと装着して、音楽を聴き続けていました。

 自分の場合、ヘッドフォンタイプを付けていると数時間で耳たぶが痛くなってくるのですが、Nothing Headphone(1)は11時間着け続けていてもそこまで違和感はなく、かなり快適。

 ロングフライトのため途中うとうとと寝てしまいましたが、Budsタイプのように、ポロッと落ちてしまう心配がないので、安心して寝ていられます。

11時間外さずにつけっぱなしにしていましたが、耳が痛くて着けたくないといった具合にはならず、装着感は良好

 ちなみに機内ではスマートフォンと接続するのではなく、Bluetoothトランスミッターの「1Mii Bluetooth ML300」を使って、機内エンターテイメントサービスの映画や音楽を聴いていました。こちらもフル充電しておいたら、11時間問題なく連続で使用できています。

座席のイヤホンジャックにBluetoothトランスミッターをつなげて、機内エンターテイメントサービスをワイヤレスで聞けるようにしました

 ワシントンD.C.からはユナイテッド航空に乗り継いで、フロリダのオーランドへ。ここでも機内エンターテイメントをNothing Headphone(1)で聴こうとしたところ、Bluetooth対応のシステムでトランスミッターを使わなくても直接接続できる仕様。

 これがかなり便利で、Bluetoothトランスミッターはもちろん不要。音量の調整も飛行機側のシステムと連動したりとやはり快適でした。

座席のパーソナルモニターを触っていると、Bluetoothの項目を発見
Nothing Headphone(1)を直接ペアリング
音量調整など、Nothing Headphone(1)のボタンと連動しているので、調整しやすい

 音質に関しては、接続プロファイルがSBCということもあり、そこまで高音質ではなかったものの、遅延もほとんど気にならず、映画の映像とセリフのズレなどは感じられませんでした。

 個人的にはNC(ノイズ・キャンセリング)がもうちょい効いてくれたほうが好みかなと。確かに飛行機の中はエンジン音などが大きな騒音となり、NC機能をオンにしてNothing Headphone(1)を着けるとかなり静かになります。ただ静寂に近いと言うほどではなく、小さく騒音は残る感じです。

 それと気になったのは、イヤーパッド。ヘッドホンはここが劣化しやすいため、ソニーやBoseといったメーカー製品は簡単に取り外して交換できるようになっています。そのためサードパーティーの交換部品もAmazonなどで数多く売られておりメンテナンスもしやすい状況で、製品を長く使える安心感があります。

イヤーパッドが手軽に交換できれば、メンテナンスしながら長く愛用できるのに残念

 ただNothing Headphone(1)は、簡単には交換できるような設計にはなっていないとのこと。もし手軽に交換できないとなると、本体の機械部分よりも先に、イヤーパッドなどが劣化して製品寿命が来てしまうのではという懸念点があります。次モデル以降はこのあたりを改善してくれれば、長く使えるようになるので期待したいところです。

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