ロシア軍がウクライナを318発の長距離ドローン・ミサイル攻撃、弾道ミサイル系を18発を使用(JSF)

 2026年1月13日のウクライナに対するロシア軍の長距離ドローン・ミサイル攻撃は合計318飛来(ドローン293機+ミサイル25発)でした。最近の大規模攻撃としてはドローンは少なかったのですが、弾道ミサイル系が18発も飛来しており、普段は数発ずつ発射してくる弾道ミサイルとしてはやや多い数字です。

※なおドローンは毎日飛来している。昨年の12月27日の大規模攻撃より後は、ドローン飛来数がやや少ない状態が続いており、意図的に貯め込んでいる可能性がある。

2026年1月13日迎撃戦闘:ウクライナ空軍司令部

  • イスカンデルM/S-300弾道ミサイル×18飛来2撃墜
  • イスカンデルK巡航ミサイル×7飛来5撃墜
  • 自爆無人機と囮無人機×293飛来240排除

※合計318飛来247排除、71突破 ※阻止率78%

※S-300地対空ミサイル対地攻撃転用は準弾道飛行で超音速を発揮する。比較的短い距離で発射された条件でのイスカンデルM弾道ミサイルと種類判別が困難な場合があり、今回は纏めて集計報告。

※「排除」とは撃墜/抑制(ЗБИТО/ПОДАВЛЕНО)のことで、抑制とは本来は電子妨害での無力化(迷走/墜落)を意味するが、しかしここではドローンに関しては囮無人機の燃料切れ墜落による「未到達」も含む。

ウクライナ空軍より2026年1月日迎撃戦闘の集計報告

弾道ミサイルのみ飛来を可視化 : https://t.me/mon1tor_ua/60781

ППО радар と monitorwar による共同作業の可視化地図(2026年1月13日)

弾道ミサイルとドローンの飛来 : https://t.me/mon1tor_ua/60787

ППО радар と monitorwar による共同作業の可視化地図(2026年1月13日)

※今回はイスカンデルK巡航ミサイル×7発が作図されていない点に注意。地上発射型のイスカンデルK巡航ミサイルは空襲の後半に北東方面から侵入してキーウ方面に向かっており、この攻撃経路の可視化地図の作図はそれ以前に行われている。

ППО радарmonitorwar による共同作業の可視化地図。両名はこの攻撃経路の可視化地図を世間に広めて欲しいとクリエイティブ・コモンズ・ライセンスをCC 4.0に設定。

イスカンデルM/S-300弾道ミサイル×18飛来2撃墜

 弾道ミサイルに混じってS-300地対空ミサイル対地攻撃転用が多数含まれています。前線付近の都市への攻撃はおそらく全てS-300だったのでしょう。なお撃墜2発はイスカンデルM弾道ミサイルだったと報告されており、これは首都キーウへの攻撃でパトリオット防空システムが迎撃したものと考えられます。しかし他はどれがS-300なのかイスカンデルMなのか、正確には分からなかったので纏めて集計されてあります。

イスカンデルK巡航ミサイル×7飛来5撃墜

 巡航ミサイルは過半を撃墜しており、亜音速目標の阻止率としては特段に低くはありません。なおKh-101巡航ミサイルが最後に使用されたのは2025年12月27日であり、カリブル巡航ミサイルは2026年1月9日、イスカンデルK巡航ミサイルは2026年1月13日が最後の使用例です。明らかにKh-101を温存する動きがあり、冬の厳寒期の何処かのタイミングで大量発射してくる可能性があります。

各種ドローン×293飛来240排除、53突破 ※阻止率82%

  • 2025年01月13日:293飛来240排除、53突破 ※阻止率82%
  • 2026年01月09日:242飛来226排除、16突破 ※阻止率93%
  • 2025年12月27日:519飛来474排除、45突破 ※阻止率91%
  • 2025年12月23日:635飛来587排除、48突破 ※阻止率92%
  • 2025年12月13日:465飛来417排除、48突破 ※阻止率90%
  • 2025年12月06日:653飛来585排除、68突破 ※阻止率90%

 1月13日のドローン阻止率が他と比べて低い原因は、おそらく前線付近の都市が狙われている割合が多かったからだと推定されます。着弾までの時間が短いと警報を出してからの機動射撃班(小型で機動的な防空システム)の配置が間に合わず、また大型防空システムはあまり前進し過ぎると自身が狙われてしまうので迂闊に配置できません。準備時間が長く取れて防空網も厚い後方の都市を狙われる場合よりも迎撃戦闘の条件が厳しくなります。

 また昨年の12月27日の大規模攻撃より後は、ドローン飛来数がやや少ない状態が続いています。大規模攻撃時でも以前の半分程度の規模であり、明らかに一気に使うことを意図的に避けています。こちらも冬の厳寒期の何処かのタイミングで大量発射してくる可能性があります。あるいは一度に発射する数量を減らす代わりに頻繁に中規模の攻撃を仕掛けたい意図があるのかもしれません。

突破数の打撃力換算:ミサイル1点、ドローン0.1点

  • 2025年01月13日:合計23.3点(ドローン5.3点+ミサイル18点)
  • 2026年01月09日:合計19.6点(ドローン1.6点+ミサイル18点)
  • 2025年12月27日:合計14.5点(ドローン4.5点+ミサイル10点)
  • 2025年12月23日:合計5.8点(ドローン4.8点+ミサイル1点)
  • 2025年12月13日:合計15.8点(ドローン4.8点+ミサイル11点)
  • 2025年12月06日:合計27.8点(ドローン6.8点+ミサイル21点)

※打撃力換算はミサイルとドローンの弾頭重量差を10倍として、突破してきたミサイル1点、ドローン0.1点で計算する。

 1月のロシア軍の大規模攻撃はこれまで1回あたりの発射数が12月の大規模攻撃の約半分の規模ですが、ドローンの攻撃目標の選定やミサイルの使い方の変化などにより、突破数の打撃量は減るどころかむしろ増加気味であることが分かります。

民間郵便宅配会社の集配場へのロシア軍によるミサイル攻撃

※Нова пошта(ノヴァポシュタ、Nova Poshta):ウクライナの民間郵便・宅配会社。ハルキウの集配場へのロシア軍のミサイル攻撃で4人死亡、4人負傷。

※この戦争においてロシア軍は執拗に郵便・宅配会社の集配場を狙って攻撃している。

関連記事: