(朝)米国市場は主要3指数が揃って続伸 インフレ鈍化期待から投資家心理が改善し買い優勢の展開
NYダウ: 52,658.64 △150.37 (7/15) NASDAQ: 26,269.23 △162.22 (7/15)
1.概況
米国市場は主要3指数が揃って続伸しました。6月の米PPI(米生産者物価指数)が市場予想を下回り、14日に発表された米CPI(消費者物価指数)とあわせてインフレ鈍化への期待が高まりました。また、イランとの戦争による物価への影響は現時点で限定的との見方が広がったことも投資家心理の改善につながりました。 ダウ平均は95ドル高の52,604ドルでこの日の取引を開始しました。寄付き直後に上昇し、日本時間22時37分に315ドル高の52,823ドルでこの日の高値をつけました。その後、下落に転じ、日本時間1時25分に79ドル安の52,428ドルでこの日の安値をつけました。直後に再び上昇に転じ、横ばい圏で推移した後は最終的に150ドル高の52,658ドルでこの日の取引を終えました。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は162ポイント高の26,269ポイント、S&P500株価指数は28ポイント高の7,572ポイントで揃って続伸しました。
2.経済指標等
米国の6月米PPIが発表されました。前年比5.5%上昇となり、市場予想(6.2%上昇)を下回りました。また、食品・エネルギーを除くコア指数も前年比4.7%上昇となり、市場予想(5.1%上昇)を下回りました。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち5業種が上昇、1業種が横ばい、5業種が下落となりました。コミュニケーション・サービスが2.8%高、一般消費財・サービスが1.4%高、金融が0.7%高となりました。公益事業が1.0%安、エネルギーが0.8%安、素材が0.4%安となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中17銘柄が上昇しました。アップル[AAPL]は中国当局が同社のAI(人工知能)ツールを承認し、アップル・インテリジェンスの登録が完了したことで4.0%高となり構成銘柄中の上昇率トップとなりました。アルファベット[GOOGL]が3.2%高、アマゾン・ドットコム[AMZN]が3.0%高となりました。一方、シスコシステムズ[CSCO]は4.5%安、アイビーエム[IBM]、ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]がともに2.7%安となりました。
ダウ平均構成銘柄以外では、オンライン決済のペイパル・ホールディングス[PYPL]は、決済会社のストライプと投資会社のアドベント・インターナショナルが共同で、同社に530億ドルでの買収案を提示したとの報道で17.2%高となりました。
5.為替・金利等
長期金利は前日比0.05%低い4.54%となりました。16日朝のドル円は162円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
15日に発表された米PPIが市場予想を下回り、14日に発表された米CPIとあわせて戦争によるインフレが限定的との見方から投資家心理が改善し米国市場の主要3指数は揃って続伸しました。国債の利回りは低下し、ドル円相場は一時161円台をつけ円高方向に転じる場面もありました。また、中東情勢をめぐっては米軍がイラン攻撃を継続しており、トランプ米大統領は更なる攻撃の可能性も示唆しており、引き続き緊迫した情勢となっています。
夜間の日経平均先物は1,260円安の67,600円で取引を終えており、米国市場での半導体銘柄の下落や直近の日経平均の上昇による利益確定売りで本日の日本市場は売り優勢でのスタートが見込まれます。個別株では、サイゼリヤ(7581)は2025年9月から2026年5月期の連結決算を発表し、純利益が12%増の87億円となり、この時期としては過去最高益となりました。また、期末配当を従来予想から5円増やし35円とすることをあわせて発表しました。また、サイゼリヤは価格の据え置きを続けていましたが、来期に値上げを検討する方針を示しており、決算の内容とあわせて値動きが注目されます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 荒谷 義孝)
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