トランプ米大統領、きょう午後に日本へ 対米投融資や防衛費など議題に
トランプ氏の訪日は6年ぶり。大統領2期目では初めてとなる。27日の到着後に天皇陛下と会見し、28日午前に高市首相と初めて対面で会談する。両首脳は25日に電話で会談し、ともに関係が深った故・安倍晋三元首相を話題にするなど、互いに好印象だったと明らかにしている。
迎える日本側の最大の目的は、5500億ドル(約83兆円)の対米投融資など石破茂前政権との間で合意した政策を引き継ぐ姿勢を明確にし、高市政権が早期に安定した関係を米国と築くこと。事情を知る関係者によると、日本は半導体や医薬品、重要鉱物、造船、エネルギーなど、日米が合意した9分野の投融資の具体的な案件候補を提示する方向で調整している。
別の関係者によると、両国は造船分野の投資を増強するため覚書を締結することを検討している。具体案を練る作業部会を設置し、日米両国の企業が連携して造船所に投資し、競争力・効率性を向上させることや、日米で建造する船の互換性を高めるため、設計や部品の仕様の共通化を議論する。
内閣府によると、両国は「日米間の技術繁栄ディールに関する協力覚書」にも署名する。
日本側は2027年度までに防衛費を国内総生産(GDP)比2%へ引き上げるとしていた目標を今年度に達成する見通しであることを米側に伝える。国家安全保障戦略など安全保障の関連3文書を前倒しで改訂する方針も表明する。同文書は27年度まで5年間の防衛費を約43兆円へ増やした根拠になっており、見直せばさらなる増額に道を開く。
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2025年6月からロイターで記者をしています。それまでは朝日新聞で20年間、主に政治取材をしてきました。現在、マクロ経済の観点から日々の事象を読み解く「マクロスコープ」の取材チームに参加中。深い視点で読者のみなさまに有益な情報をお届けしながら、もちろんスクープも積極的に報じていきます。お互いをリスペクトするロイターの雰囲気が好き。趣味は子どもたち(男女の双子)と遊ぶことです。