スカイダイビングに向かう飛行機が離陸直後に墜落、12人死亡 米ミズーリ州
(CNN) 米ミズーリ州西部の空港で14日、飛行機が離陸直後に墜落し、操縦士と乗客11人が死亡した。当局が明らかにした。米国で起きたスカイダイビング機の墜落事故としては過去数十年で最悪規模となった。
米連邦航空局(FAA)によると、飛行機は午前11時35分ごろ、バトラー記念空港を離陸した。しかしベイツ郡当局によれば、飛行機は高度を確保できず、左に急旋回し、滑走路から約270メートルの地点に墜落した。
ミズーリ州の警備当局はAP通信に対し、飛行機は空港脇の平原に墜落し、炎に包まれたと述べた。
当局者は飛行機が出力を失っていたとみており、AP通信に対し、操縦士は幹線道路の方へ向かい着陸しようとしたが、失速して機首から墜落したとの見方を示した。
墜落の正確な原因は調査中で、国家運輸安全委員会(NTSB)が原因を特定するまでには1~2年を要する可能性がある。
CNNの航空安全アナリスト、デービッド・スーシー氏は当局者の見方に同調する一方で、出力低下の原因を判断するのは時期尚早だとも述べた。
スーシー氏は、同機に搭載されていたエンジンの種類は信頼性が高いことで知られており、整備や操縦士の経験といった問題ではなく、燃料に水が混入していたことや燃料フィルターの問題が原因だった可能性を指摘する。
当局は、墜落前に飛行機から飛び降りることができた人がいたかどうかを確認するため、徒歩とドローン(無人機)で墜落現場をくまなく調べたという。
米パラシュート協会によると、過去10年間にスカイダイビングに関連する航空機死傷事故は8件あり、25人が死亡した。
今回と同じ空港の近くでは2024年5月、スカイダイビングのために飛行中だった小型機が墜落する直前に操縦士と乗客6人が飛び降りた。この事故で死者はいなかった。
スカイダイビングに使われる航空機を対象とするFAAの規則は個人のパイロットが操縦する小型一般航空機も対象としているもので、大半の大型定期旅客機を対象とする規則よりもはるかに緩い。
今回の事故以前では、19年にハワイで11人が死亡したスカイダイビング機墜落事故が1995年以降で最悪のものだった。
FAAの記録によると、14日に墜落したパシフィック・エアロスペース750XLは2010年に製造された。AP通信によると、この機体はスカイダイビング用として人気があるが、貨物輸送、航空測量、医療搬送などの用途でも有用性が証明されている。同機は17人のスカイダイバーを乗せることができ、短い滑走路で離着陸できるという。
航空機追跡サイト「フライトアウェア」によると、同機は14日午前に短時間の飛行を2回こなしていた。