インディーゲームマーケットプライスのItch.ioが削除したアダルトゲームなどの復活を開始
決済代行業者からの圧力を背景としてアダルトコンテンツの取り締まりを行っていたインディーゲームマーケットプレイス「Itch.io」が、いったん削除したアダルトコンテンツのインデックスを再作成していることを明らかにしました。ただし、インデックスに復活するのは無料コンテンツのみで、有料コンテンツの扱いは決済代行業者と協議中だとのことです。
Reindexing adult NSFW content - Developer Updates - itch.io
https://itch.io/t/5149036/reindexing-adult-nsfw-contentItch.io starts reindexing free NSFW content
https://www.engadget.com/gaming/pc/itchio-starts-reindexing-free-nsfw-content-152431716.html Itch.ioによると、削除されたコンテンツが再作成されるインデックスの対象となるためには、ダッシュボードのプロジェクト編集ページにある「価格設定」セクションで、「支払いなし」が選択されている必要があるとのこと。なお、この設定を変更するとプロジェクト全体が「無料」扱いになるため注意が必要です。また、これと並行して、NSFW(職場閲覧注意)タグのついたページ向けに、新たな「コンテンツ警告」システムが導入されていて、すべてのページ所有者は再インデックスされる前に、この新システムに準じてページを更新する必要があります。 ただし、Itch.ioと決済代行業者・Stripeとの協議により、「性的快楽を目的に設計された」と判定されたゲームの販売はItch.ioではできなくなったことも明らかにしました。これは、Stripeの銀行パートナーが導入した新たな制限措置によるものだとのこと。
Itch.ioはアップデートの声明で、「Stripeは将来的にアダルトコンテンツのサポートを再開する可能性を完全に排除していない」と述べています。その一方で、Stripeでは処理できなくなったクレジットカード決済の処理のため、他の業者と協議を行っているとも述べました。 なお、ゲームプラットフォームで成人向けコンテンツの取り扱いが制限されているのはクレジットカード会社からの要請であるものだという話が出ているとについて、クレジットカード大手・Mastercardは2025年8月1日に「メディアの報道や主張とは異なり、ゲームクリエイターサイトやプラットフォームに、いかなるゲームについても審査や活動制限を要求したことはありません」「Mastercardのネットワークではすべての合法的な購入を認めています。同時に、加盟店に対しては、Mastercardが違法な購入、特に違法な成人コンテンツ購入に使われないよう、適切な管理措置を講じるよう求めています」と反論しています。
しかし、Mastercardの反論に対し、Steamを運営するValveは、Mastercardが直接の連絡に応じず、決済代行業者からはMastercardの規約を理由として取り扱いを拒否されたと述べ、主張が対立しています。
Mastercard Denies Pressuring Steam To Censor 'NSFW' Games
https://kotaku.com/mastercard-denies-pressuring-steam-to-censor-nsfw-games-2000614393・関連記事 Steamに続きインディーゲームマーケットプレイスのItch.ioもアダルトゲームの取り締まりをスタート - GIGAZINE
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