資産家ポールソン氏、中銀の金購入続くと予想-準備資産の分散図る
Jacob Lorinc
- この傾向の勢いがどの程度強まるかは政治情勢次第だと指摘
- 投資家の安全志向が強まり、金は「新たな価値の水準へと移行」
ヘッジファンドを運用する資産家のジョン・ポールソン氏は、政治・経済的混乱を背景に準備資産の分散を図る中央銀行が金購入を続けるだろうと述べた。
ポールソン氏は、貿易戦争の拡大が世界経済の先行きに影を落とす状況で、投資家は米国株や米国債、ドルから安全資産に資金を避難させており、金は「新たな価値の水準へと移行しつつある」と指摘した。同氏はウォール街で金を選好する大物投資家の1人に数えられる。
同氏は「その傾向は続くだろう。どの程度勢いが強くなるかは、政治情勢次第だ」とインタビューで語った。トランプ米大統領がパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長議長に再び利下げを要求し、パウエル氏が解任されるのではないかとの懸念が広がった22日に金価格は1オンス=3500ドルを初めて突破した。
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金価格は今年に入り約30%上昇し、他の主要な資産クラスを上回るパフォーマンスを示している。
ポールソン氏は、中銀による金購入の急増が値上がりペースに今後拍車を掛けると予想。「金需要の主なけん引役は、準備資産を一層多様化させ金を保有しようとする中銀だ。それは今後も変わらないだろう」と述べた。
原題:Billionaire Paulson Says Central Banks Will Keep Buying Gold(抜粋)
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