中国、カナダ産キャノーラに反ダンピング関税 14日から暫定75.8%

 8月12日、中国商務省は、カナダ産キャノーラに75.8%の暫定的な反ダンピング(不当廉売)関税を課すと発表した。写真は菜種(キャノーラ)の花が広がる畑。7月19日、カナダのサスカチュワン州ブレインレイク近郊で撮影(2025年 ロイター/David Stobbe)

[北京/シンガポール 12日 ロイター] - 中国商務省は12日、カナダ産キャノーラに75.8%の暫定的な反ダンピング(不当廉売)関税を課すと発表した。14日から適用する。

カナダが昨年8月に中国製電気自動車(EV)に輸入関税を課したことから始まった貿易紛争は激化している。

同省によると、2024年9月に開始された反ダンピング調査により、カナダの農業部門、特にキャノーラ産業が政府による多額の補助金と優遇政策の恩恵を受けていることが判明したという。

キャノーラ・カウンシル・オブ・カナダによると、カナダは24年に約50億カナダドル(36億4000万ドル)のキャノーラを中国に輸出した。

ICE11月限キャノーラ先物は発表を受けて一時6.5%安。4カ月ぶりの安値となった。

世界最大のキャノーラ輸入国である中国はカナダからほぼ全量を仕入れている。関税が維持されれば、輸入はほとんどなくなることになる。

アナリストによると、オーストラリア産が恩恵を受ける可能性があるものの、カナダ産を全面的に代替できないとみられる。

カナダにとってのキャノーラ市場首位は米国で、次いで中国となっている。

カナダ政府からは今のところコメントを得られていない。

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Lewis is Reuters’ Chief Correspondent for China Commodities and Energy, based in Beijing. He leads a team covering agriculture, metals, and energy in the world's largest consumer of commodities. Before moving to China, he wrote for Reuters in Sydney.

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