NY市場サマリー(8日)ドル・利回り上昇、ナスダック2日連続最高値
<為替> ドルが上昇した。ただ、一連の経済指標の悪化やトランプ大統領が連邦準備理事会(FRB)理事にハト派の人物を指名したことなどを背景に、週間では下落の見通しとなった。
ドルは先週発表された予想を下回る雇用統計以降、下落基調にある。住宅市場やサービス部門のデータも、経済減速を示唆している。
市場は9月のFOMCで利下げが行われる確率は89%とみており、年内に計58ベーシスポイント(bp)の利下げが実施されるとの見方を織り込んでいる。
主要通貨に対するドル指数は0.21%上昇の98.19。ただ、週間では約0.5%の下落となる見込み。
ユーロは0.09%安の1.1655ドル。
ポンドは0.06%高の1.3451ドル。取引序盤で一時、2週間ぶりの高値1.3458ドルを付けた。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは0.70%安の11万6429ドルとなった。
NY外為市場:
<債券> 国債利回りが上昇した。市場では米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の行方を見極めようと、経済指標が引き続き注目されている。
先週発表された7月の雇用統計が軟調だったことを受け、今週の国債相場はおおむね不安定。来週は消費者物価指数(CPI)や卸売物価指数(PPI)など、FRBの政策に影響を及ぼす可能性のある物価に関連する経済指標が発表される。
終盤の取引で10年債利回りは3.9ベーシスポイント(bp)上昇の4.283%。週初からは6.5bp上昇し、週間の上昇幅としては7月上旬以来の大きさとなった。
30年債利回りは4.1bp上昇の4.853%。週間ベースでは3週間ぶりに上昇した。
2年債利回りは2.2bp上昇の3.756%。週初からは5.8bp上昇し、週間ベースの上昇幅としては7月3日までの週以来の大きさとなった。2年債と10年債の利回り格差は52.5bp。
米金融・債券市場:
主要株価3指数も、週間で軒並み上昇した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.37対1の比率で上回った。ナスダックでも1.13対1で値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回った。
米取引所の合算出来高は161億8000万株。直近20営業日の平均は182億7000万株。
米国株式市場:
<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相 場は、米国が金地金に関税を適用するとの報道などを背景に金が買われ、続伸した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比37.60ドル(1.09%)高の1オンス=3491.30ドルと、中心限月清算値ベースで最高値を更新した。
NY貴金属:
<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米ロ首脳がウクライナ停戦を目指して来週にも会談するとの報に注目が集まる中、横ばいとなった。米国産標準油種WTIの中心限月9月物の清算値(終値に相当)は、前日と変わらずの1バレル=63.88ドル。週間では5.12%安だった。10月物は0.04ドル安の63.00ドル。
NYMEXエネルギー:
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