トヨタの次世代スーパーカーは“こだわりのパワートレイン”を搭載!“公道を走るレーシングカー”「GR GT」が採用した「モーターだけでは走れないハイブリッド」とは
TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)は2025年12月5日、2027年の発売に向けて開発を進めている新しいスーパーカー「GR GT」のプロトタイプを世界初公開しました。
筆者(西川昇吾)が注目したのは、そのパワートレイン。「GR GT」はドライサンプ方式を採用した4リッターV8ツインターボエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドを採用していました。
モーターとエンジンで走るハイブリッドという技術は、トヨタが市販車で初めて投入したものであり、いまやスポーツカーにも採用されています。
しかし「GR GT」のそれは、これまでの“トヨタハイブリッド”とは異なるアプローチが取られているのだとか。なんと、モーターだけでは走れないシステムだというのです。
「GR GT」のハイブリッドシステムは、システム自体がこれまでのものとは異なります。
最も分かりやすい違いが、フツーの“トヨタハイブリッド”のようにモーターのみでの走行ができないこと。燃費向上を目指したものではなく、コントロール性の向上を主な目的として採用されたハイブリッドなのです。
4リッターV8ツインターボエンジンから生み出された駆動力は、トルクチューブを介してリアに搭載されたトランスミッションへと伝達されます。
このトランスミッションの前方にモーターがひとつレイアウトされており、これがアシストの役割を担うのです。
なお、モーターに電力を供給するバッテリーは、トランスミッションの上、シートの後方に配置されています。
「GR GT」向けに新開発されたこのハイブリッドシステムは、8速のトルコンレスATとの組み合わせを前提としたシステムとなっています。
トルコンレスATというと、シームレスな発進に課題があると思う人もいるかもしれませんが、「GR GT」はそうしたネガをモーターのアシストで補っています。
加えて、シフトチェンジの際にエンジン回転数を同期させるといったことなどにもモーターを利用。つまり、ハイブリッド化することで日常走行時のコンフォート性能を確保しているのです。
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