ハンガリー首相、トランプ氏に反発-ロシア産エネルギー削減要請を拒否
Andras Gergely
ハンガリーのオルバン首相は26日、ロシア産エネルギーの購入をめぐり強硬姿勢を貫き、削減を求める意向を示したトランプ米大統領に公然と反発した。
オルバン首相は国営ラジオに対し、内陸国のハンガリーにとって、ロシアからの石油・ガスのパイプライン供給を断つことは経済に深刻な打撃となると述べた。
オルバン氏は今週、トランプ氏と電話で会談。これは、トランプ氏がウクライナのゼレンスキー大統領との会談で、オルバン氏にロシア産原油の調達削減を求める意向を示したことを受けて行われたものだった。
オルバン首相は国営メディアに対し、ハンガリー政府はエネルギー購入について自国の利益に従って判断し、この問題で米国の指導を受け入れる必要はないとの考えを示した。パイプラインによるエネルギー供給を遮断すれば、ハンガリーの経済生産は直ちに4%減少するという。
オルバン氏はトランプ氏との電話会談について「お互いの主張を受け入れる必要はない」と語り、「われわれは自らの利益について明確に話し、友人として耳を傾ける。その後で各自が望む行動を取ればよい」と述べた。
欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)の加盟国であるハンガリーは、オルバン首相のトランプ氏への忠誠と、2022年のウクライナ全面侵攻以降も維持してきたロシアとの緊密な関係との間で微妙な均衡を図ってきた。今回の発言は、トランプ氏との間に亀裂が入るリスクを冒してでもロシアとの経済的結びつきを維持する姿勢を、これまでで最も鮮明に示したものとなった。
原題:Hungary’s Orban Refuses to Budge on Trump Russian Energy Demand
(抜粋)
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