「ちょっと食い込んだ(笑)」 皆既月食とスカイツリーの絶妙コラボ 7.7万人が絶賛

 深夜の東京の空に浮かぶ、赤銅色に染まった皆既月食の月。その月が東京スカイツリーの先端部分に絶妙にフィットし、まるでスカイツリーが月を支えているような幻想的な光景が写っています。 「ちょっと食い込んだ(笑) 皆既月食とスカイツリーのてっぺん」  撮影者のreonidesさんがそう表現したように、月の一部がスカイツリーの先端に重なる様子は、狙って撮れるものではない奇跡的な瞬間でした。  投稿にはなんと7.7万件もの“いいね”が。リプライ(返信)には、「なんでこんなにきれいに撮れるの」「月置き場やったんですね ツリーの先」「聖火のトーチみたくなっています」「シンデレラフィットってこのことなんですね」などの驚きの声が寄せられています。

 今回の皆既月食は、9月8日未明に西南西の空で起こりました。国立天文台の公式ウェブサイトによると、皆既中の月は予想以上に暗くなり、赤茶けた暗い色合いを見せたとのことです。  reonidesさんは以前から、天文現象と都市の建造物を組み合わせた撮影を手がけていて、2018年1月の皆既月食でもスカイツリーとの撮影に挑戦していました。今回は、月の高度が低いことから、より遠めの距離から月を大きく撮影できると考え、再度チャレンジしたそうです。 「場所選びは、事前に東京では西南西の空で高度が20°~30°で見られるということを調べ、何となく地図上であたりを付けて撮影ポイントに向かいました」  撮影当日は、車で移動中にスカイツリーのライトアップが午前0時で終了していることに気づき一瞬焦ったものの、「結果ライトアップがなくてもちょうどいい塩梅になった」と振り返ります。


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 最も難しかったのは、月とスカイツリーと撮影位置の絶妙なバランス。「おそらく私の撮影位置より1歩後ろだと月の下面がもう少し見えてタワーと月がちょうど良く重なったのではないかと思いますが、グングン月も動いていくので『このあたりでいいや!』と撮影したら『ちょっと食い込んだ』感じになってしまいました」と話します。  そんなreonidesさんが天体写真を始めたきっかけは、お父様の存在でした。 「父親が天体写真を撮っていて、当時はフィルムでしたがヘールボップ彗星の写真がすごく印象に残っていました。就職して最初のボーナスで一眼レフを購入し、自分もデジタルで撮り始めました。今では遠く離れた父と同じ星空の元で、いろいろな天文現象を撮影しては見せあいっこしています(笑)」  天文現象の撮影では、「その場ですぐスマホに取り込んでアップロードすることを心がけている」そう。今回も素早く投稿したことで、多くの人の目に触れることにつながったと分析しています。

 今回の写真は、食い込んだ感じがちょうど良かったのか、さまざまなものに例えるリプライがたくさん届きました。想像力豊かなコメントの数々にreonidesさんは感激したといいます。 「『桃に見える』とか、『たこ焼き』『いくら』『魔法の杖』『リンゴ飴』『けん玉』『ティーの上のゴルフボール』などたくさんのコメントをいただきました。とくに『逆さになった線香花火の終わり』とコメントは、センスあるなぁと感心しました」  次に日本全国で見られる皆既月食は、半年後の2026年3月3日。今回は深夜から早朝にかけての観測でしたが、次回は午後8時台と予想されており、比較的に観察しやすい時間帯のようです。どんな光景が見られるか、楽しみですね。

Hint-Pot編集部

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