「母の声を聞きたい」古い携帯電話を再起動 留守電に残された亡き母のメッセージ・・・ よみがえる思い出に涙
何年も使っていない携帯電話が家に眠っているという方も多いのではないでしょうか。 電源が入らなくなった携帯電話を再起動させるイベントが福岡市で開かれました。 【写真で見る】古い携帯電話を再起動 よみがえる思い出に涙 どんな思い出が蘇ったのでしょうか。 ■”ガラケー”を再起動する人気イベント 来店客 「出てきた!出てきた!よかったです。うわ〜、出てきた出てきた!」 4月13日、福岡市中央区で開催された「おもいでケータイ再起動」。 電源が入らなくなった古い携帯電話、いわゆる「ガラケー」を専用の機器を使って再起動させます。 KDDIが2016年から全国で行っている人気イベントで、これまでに2万人以上の携帯電話を復活させたそうです。 ■約20年前の携帯を再起動 福岡県宇美町から訪れた久保田亜紀さん(52)。 再起動させたいのは約20年前に使っていた携帯電話です。 久保田亜紀さん 「携帯電話に残ってる母の声をどうしても聞きたくて。母も亡くなって私も子供たちも覚えてないので」 久保田さんの古い携帯電話には、16年前に59歳で亡くなった母、みどりさんが残した留守電メッセージが残っているといいます。 Q ずっと携帯を保管していた? 久保田亜紀さん「そうですね。処分できずに。母の声を聞いたら泣いてしまうかもしれない」 店員「電源ボタン、長押しをお願いします」 久保田亜紀さん「あー、そうだった。こんな画面でした」 再起動させた携帯電話に耳を傾けると・・。 ■亡き母のメッセージは 留守電メッセージ 「もしもしお母さんです。ホルモンばこうてきとうけん取りにこんね(ホルモンを買ってきてるから取りにおいで)」 涙ぐむ久保田さん 久保田亜紀さん「すごくくだらないけど・・・嬉しいです」 留守電メッセージには、何気ない言葉の中に、娘を思う母の温かな声が残っていました。 久保田亜紀さん 「グッときました。涙が出てしまいました。もう、母の声を聞けないのかなと思ってたんですけど、こういうイベントがあったおかげでもう一度会えた気分になれて、ありがたかったです」