3Wショット連発で3年ぶりV 渡邉彩香の「やりたいゴルフ」と優勝ギア
◇国内女子◇大東建託・いい部屋ネットレディス 最終日(27日)◇ザ・クイーンズヒルGC (福岡)◇6503yd(パー72)◇晴れ(観衆3516人)
猛暑の午後、ほぼ無人と言えたドライビングレンジには渡邉彩香の姿があった。直前のラウンドで暴れた1Wショットを連日、調整。「練習場では(調子が)いいんです」と好感触を取り戻してはいたが、最終日はその伝家の宝刀を極力、さやに収めた。
坂詰和久コーチはアドレスでの目線等に修正を教え子に施しながら、「勝つためならティショットはスプーン(3W)だ」とアドバイスした。「渡邉がドライバーを持たない=他の選手たちは『これは勝ちに来ている』と思うはずなんです」。今季平均246.91yd(全体20位)の1Wショットは、失敗すればゲームを壊しかねない諸刃の剣。ホステス大会でタイトルをつかめそうなチャンスを逃すわけにはいかなかった。
240yd以上飛ばせる3Wは「もう8年くらい使っている」というブリヂストンの「ツアーB XD-F」。15度のロフト角をわずかに立たせている。イーグル、バーディを奪ったホールはすべてこのクラブでティショットを放った。シャフトはハードヒッター御用達、グラファイトデザイン「ツアーAD DI」。重さ60g台、フレックスXは男子プロと遜色ないスペックだ。
2打差逆転はキャディを務めた男子プロ・森博貴の助言も大きかった。「『ショット、ショットと言っているけど、最後はパッティングだよ』と言われて、ちょっと冷静になった」。2m以上のパーパットのピンチもしのぎ続け、ノーボギー「64」でまとめた。オデッセイのネオマレット型パター(ジラフビーム ジェイルバード ミニ)を握りはじめて2カ月ほど。「面が(ターゲットに)合わせやすく、ショートしがちだったところをしっかり打てるようになった」と手に馴染んでいる。
勝負が決した最終日、1Wを使ったのは9番、10番(いずれもパー5)、14番の3ホールだけだった。今後はこのスタイルを選ぶだろうか?「まあ、(オープンウィークの)1週間はドライバーをめっちゃ練習すると思います。きょうのゴルフは選択肢の一つであって、自分がやりたいゴルフはやっぱりドライバーを含めたゴルフ。絶対できると思って、練習して頑張りたい」。次こそは理想のプレーでライバルたちをなぎ倒す。
ドライバー:ブリヂストン B-Limited B1LS (ロフト9度) シャフト:グラファイトデザインツアーAD DI(長さ44.75インチ、重さ60g台、硬さX) グリップ:イオミック
フェアウェイウッド:ブリヂストン ツアーB XD-F シャフト:グラファイトデザインツアーAD DI(重さ60g台、硬さX)
ユーティリティ:キャロウェイAPEX UW、タイトリスト U505 ユーティリティアイアン(4番) シャフト:グラファイトデザインツアーAD DI(重さ70g台、硬さX)、日本シャフト NSプロ モーダス3 ツアー105(硬さS)
アイアン:ブリヂストン 241CB(5番―PW) シャフト:日本シャフト NSプロ モーダス3 ツアー110(硬さS)
ウェッジ:ブリヂストン BRM2(48度、54度、58度) シャフト:日本シャフト NSプロ モーダス3 ツアー125(硬さS)
ボール:ブリヂストンツアーB X