「人命を守ること最優先」広陵高校が甲子園出場を辞退 異例の決断にいたった経緯は 広島

広陵高校は10日、夏の全国高校野球選手権大会への出場を辞退すると発表しました。大会期間中に異例の決定に至った、経緯をまとめました。 【写真を見る】「人命を守ること最優先」広陵高校が甲子園出場を辞退 異例の決断にいたった経緯は 広島 広陵高校の堀正和校長は、10日、兵庫県内で会見し大会2回戦以降の出場辞退を表明しました。 堀正和校長 「大会運営に大きな支障をきたしている。同時に校長として生徒、教職員、地域の方々の人命を守ることは最優先することだということを踏まえ辞退に踏み切ることを決意しました」 広陵高校によりますと、ことし1月、学校内の寮で当時2年生の部員4人が1年生の部員の頬を叩くなどの暴力行為がありました。学校は2月に日本高野連に報告し、翌月、高野連からは部に対して厳重注意処分が、4人には1か月の公式戦出場停止処分が下されていました。 しかし、夏の甲子園大会直前に被害の詳細とされる文章がSNSにアップされると、関わったとされる生徒の名前や写真などが拡散。 これを受けて7日、広陵高校は厳重注意処分は「本来公表する事案ではない」としつつ、暴力行為を認めて「再発防止に努める」と表明しました。一方で野球部は当日行われた初戦に出場し、勝利を収めていました、 そうしたなか、この事案とは別に過去に監督やコーチから暴力行為を受けたとするSNSの投稿もあり、広陵高校をめぐる問題は大臣が発言するまでに広がりました。 阿部俊子文部科学大臣 「上級生から下級生に暴力行為があったことについては、大変遺憾に思っております」 広陵高校は9日に理事会を開き、出場辞退を決定。指導体制の見直しを図ることを決めました。一方で学校側は10日の会見で、SNS上には事実と異なる内容や関係のない生徒への誹謗中傷も発信されていると訴えました。 堀正和校長 「登下校で誹謗中傷を受けたり、追いかけられたり、寮で爆破予告があったりそういったようなこともSNS上で騒がれています」 野球部の生徒たちは10日のうちに広島に戻り、3年生は部活動を引退しました。

学校側は野球部の保護者説明会を開き、集まったおよそ250人の保護者からは今後、学校の対応を求める声が上がったということです。 堀正和校長 「野球部員だけでなく全校生徒を守ること、このことに保護者会の皆さまが理解をしてくれたこと感謝しかありません」 また、野球部の監督については、当面指導から外すことも明らかにしました。初戦後にSNSで広がった事案については第3者委員会を6月に立ち上げて調査しているとしています。 学校は今後、警察や第三者委員会に協力しつつ、生徒の心のケアにあたりたいとしています。

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