米製造業新規受注、5月は前月比8.2%増 民間航空機が急増

米商務省が3日発表した5月の製造業新規受注は前月比8.2%増加した。2024年6月撮影(2025年 ロイター/Joel Angel Juarez)

[ワシントン 3日 ロイター] - 米商務省が3日発表した5月の製造業新規受注は前月比8.2%増加した。民間航空機が大きく伸び、全体を押し上げた。ロイターがまとめたエコノミスト予想と同水準だった。前年同月比では3.2%増えた。設備投資も堅調さが示された。

4月は前月比3.9%減と、当初発表の3.7%減から下方改定された。

5月は民間航空機の受注が230.8%増と急増。トランプ米大統領のカタール訪問に合わせた、米航空機大手ボーイング(BA.N), opens new tabに対するカタール航空の少なくとも150機の発注分が含まれる。

自動車・同部品・トレーラーの受注は0.8%増。コンピューターと電子製品は1.5%、電気機器・家電・同部品は0.7%それぞれ増加した。機械の受注は0.4%増えた。

企業の設備投資計画の指標とされる航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の受注は1.7%増。コア資本財の出荷は0.4%増と、当初発表の0.5%から下方改定された。

非国防資本財の受注は49.5%増。前回発表は49.4%増。一方、出荷は0.1%減。前回発表は横ばいだった。

米経済の10.2%を占める製造業は依然、トランプ米大統領の高関税措置の影響を受けている。米供給管理協会(ISM)が1日発表した6月の調査でも米政権による通商政策への懸念が示され、製造業者から事業環境が「不安定すぎる」ため、長期的な調達戦略の策定が困難になっているとの指摘があった。

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