こぐま座流星群が見ごろに、今年最後の流星群

米オレゴン州の上空で観測されたこぐま座流星群=2020年/davidhoffmannphotography/iStockphoto/Getty Images

(CNN) 2025年最後の流星群となる「こぐま座流星群」が米国時間の21日夜から22日未明にかけて極大を迎える。

米流星協会の火球報告コーディネーター、ロバート・ランスフォード氏によると、米東部時間22日午前0時から午前5時ごろにかけて、1時間に5〜10個の流星が見られる見込みだ。

流星群の極大は、北半球で冬の始まりとなる冬至の時期と重なる。冬至は1年で最も夜が長い日で、細く淡い三日月と重なるため、流星の観測には理想的な暗い空が期待できる。

流星が飛び出してくるように見える「放射点」が南半球では十分に高くあがらないため、こぐま座流星群は北半球でしか観測できない。

天文観測サイト「アーススカイ」によると、こぐま座流星群は、地球がタットル彗星(すいせい)が残した微粒子の流れと遭遇することで発生する。ランスフォード氏によると、今年の流星群の活動は、彗星から以前に流れ出た破片によって活発化している可能性がある。

タットル彗星は軌道上で太陽系内を通過するたびに新たなデブリの軌跡を残す。これらの軌跡は類似しているものの完全に同一ではなく、地球がある軌跡を通過しても他の軌跡には遭遇しない可能性があるという。

「今年は地球が特定の軌跡を通過すると予測されており、これにより活動が一時的に活発化する可能性がある」とランスフォード氏は電子メールで説明した。

観測のポイント

こぐま座流星群は、1時間あたりの流星の数が1週間前に極大を迎えた「ふたご座流星群」より少なく、また年末の寒さや曇天の時期と重なるため、見過ごされがちだ。

それでも、防寒対策をして街明かりの少ない場所を選べば、観測する価値はあるという。ランスフォード氏は「できる限り暗い場所での観測を強く勧める。都市部に近いと、1時間に5個未満しか見えないだろう」と語った。

ランスフォード氏は、ふたご座流星群よりも1時間あたりの流星の出現率が低いため、少なくとも1時間は観測を続けることを勧めている。

新年最初の天文現象

新年は二つの天体現象で幕を開ける。

1月3日には1月の満月「ウルフムーン」が見られる。この日はその年最初の流星群である「しぶんぎ座流星群」の極大とも重なる。

しぶんぎ座流星群は夜空に明るくゆっくりと動く火の玉を生み出すことで知られているが、満月の明るさが流星の輝きを弱めると予想されている。

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