トランプ米大統領、石炭採掘・利用を促進へ-AIブーム後押し
Ari Natter、Jennifer A Dlouhy
- 化石燃料の利用を妨げる州の規制や政策を標的に法的対応
- 石炭が米電力構成の一部であり続けることを確実にする施策
トランプ米大統領は8日、米国内の石炭採掘・利用を促進する一連の措置に署名した。エネルギーを大量消費する人工知能(AI)向けデータセンターのブームを後押しし、低迷する米化石燃料産業の立て直しを図る。
トランプ氏はホワイトハウスに集まった企業経営者や労働者、議員らの前で、「米国の労働者や炭坑作業員、家族、消費者を支援する歴史的な行動を起こしている」と述べ、化石燃料の利用を妨げる州の規制や政策を標的にした法的対応を含め、石炭発電を推進する幅広い取り組みに着手した。
トランプ氏は「閉鎖された発電所は現代化が可能であれば全て再開する。あるいは、取り壊して、全く新しい発電所を建設する」としている。
石炭は天然ガスや太陽光発電と比較すると温室効果ガスの排出量が多く、コストも高くなることが多いものの、石炭が米国の電力構成の一部であり続けることを確実にする広範囲にわたるトランプ政権の施策となる。
ウェストバージニア州ロンドンにあるマンモス選炭工場(2022年)
原題:Trump Signs Orders to Expand Coal Power, Invoking AI Boom (1)(抜粋)
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