畑岡奈紗「スーパースター」宮里藍さんと8年ぶりラウンド 国内メジャーでパター変更も
◇国内女子メジャー◇ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ 事前(7日)◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース◇6675yd(パー72)
畑岡奈紗にとって、ずっと特別な存在がいる。「私たちの年代は、みんな追いかけて、目標にしてやってきたスーパースター」。そんな最大級のリスペクトを示す宮里藍さんと開幕前日のプロアマを同組で回った。一緒にラウンドするのは、畑岡がルーキーだった2017年の練習日以来。宮里さんが引退したシーズンでもあった。
米ツアー9年目。ツアーメンバー13人と一大勢力になった現在の日本勢で最も長く異国の地でキャリアを築く。それでも、変わらず26歳の視線の先にあるのは、憧れた宮里さんの背中だ。「いつも本当に気にかけていただいて、明るく接していただいてありがたい。米国で経験されている方に話を聞くのは一番。特に藍さんは本当に長く米国で活躍されてきた。きょうはいろいろお話できて良かったです」。アドバイスの中身は胸に秘めつつ、笑顔で感謝をにじませた。
「オフから考えていた」という地元茨城でのサロンパスカップ参戦は、西コース開催だった2018年(16位)以来。実家から通える距離でありながら、トップクラスの海外選手がスポットで出場するこの大会には、ゴルフを本格的に始める前から観戦に訪れる機会があった。観客としてハイタッチをした思い出も残る2010年大会の覇者モーガン・プレッセルは、現在畑岡の主戦場でテレビの中継解説を務める。「出るからにはいい結果、ベストパフォーマンスができるように」。月日も流れ、自らが試合を盛り上げる側の立場になることを誓う。
前週「ブラックデザート選手権」で今季初の予選落ち。ショットが安定する一方、開幕から一貫したテーマであるグリーン上で新たなトライに踏み切る。プロアマでは、家に眠っていたというピンの「ケーデンス TR パイパー T」を使用。「アマチュアの試合で使ったことはあるかも」と話すように、ツアーでは初めてになる。
そもそも、ゴルフを始めた時に自然と手に取ったセンターシャフトを長く愛用する畑岡にとって、異なる形状のパター投入は昨年6月「ショップライトLPGA」以来のこと。「もう少し(左右の)ミスの幅を減らすというか、安定したストロークができるように」と狙いを語った。
4度出場した「日本女子オープン」では3度の優勝と2位、一度だけ参戦した「日本女子プロ選手権」では優勝。圧倒的な成績を収めてきた国内メジャーを6年ぶりに戦う。新たなタイトルとともに主戦場に戻れれば最高だ。(茨城県つくばみらい市/亀山泰宏)