プーチン氏「ウクライナ全土がロシアのもの」、スムイ州占領も示唆
ロシアのプーチン大統領は20日、ロシア人とウクライナ人は一つの民族であり、「その意味で、ウクライナ全体がわれわれのものだ」と主張した。(2025年 ロイター/Anton Vaganov)
[サンクトペテルブルク(ロシア) 20日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は20日、ロシア人とウクライナ人は一つの民族であり、「その意味で、ウクライナ全体がわれわれのものだ」と主張した。同時に、ロシアが戦線を拡大しているウクライナ北東部スムイ州を占領する可能性は排除しないとの見解を示した。
プーチン大統領は、サンクトペテルブルクで開かれた国際経済フォーラムで、ロシアがウクライナの主権を疑ったことは一度もないと言及。一方で、1991年にウクライナがソ連からの独立を宣言した際、それは「中立国」としてであったとの認識を示した。
プーチン氏は、ロシア軍はロシア領土を守るためスムイ州に緩衝地帯を設置しており、州都スムイを制圧する可能性も排除しないとの考えを表明。「ロシア兵が足を踏み入れた場所は、われわれのものだ」と領土拡張を巡る持論を展開した。
また、ウクライナが放射性物質を拡散する「汚い爆弾(ダーティーボム)」をロシアに対し使用すれば、ウクライナに壊滅的な影響がもたらされると警告。ただ、ウクライナがそうした計画を立てている証拠はまだ見られないとした。
プーチン氏は、ロシアはウクライナの降伏を求めているのではないとし、「ウクライナが戦場の現状を認識することを求めている」と述べた。
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