「酷い……」ビッグモーター問題その後──街のバイク屋で自賠責や任意保険に入れなくなる? 2年で2.6万店減「保険代理店の契約打ち切り」の悲鳴

バイクショップや整備工場などの中小規模店で自動車保険に加入できない事態が増加中。このままでは近所のバイク屋で自賠責や任意保険に入れなくなるかも……。これは、大手損保会社が、バイク店などの保険代理店契約を打ち切っていることが理由。実際、大手損保から高いハードルを提示され、契約を打ち切られたショップが複数確認されている。その実態に迫ってみた。

文:沼尾宏明▶▶▶写真はこちら|代理店数の推移/その他の加入方法(画像5枚)

バイクやクルマを購入したら、そのショップで同時に自賠責保険に入るのはごく日常的な光景だ。しかし近頃、この“日常”が当たり前でなくなりつつある。街のバイク屋やクルマ屋で自動車保険代理店契約が打ち切られ、その場で保険に入れないことが問題化しているのだ。

二輪や四輪の販売店、整備工場では、多くが自動車保険を取り扱う“保険代理店”を兼業しており、その場で自賠責保険や任意保険に加入できる。

ところが、大手損保各社が保険代理店との契約内容を厳しくし、条件を満たさない代理店を打ち切り(委託解除)する動きが広がっているのだ。

そのため、バイクの購入時やメンテナンスを受けた際にショップで自賠責保険に入ることができず、ユーザーは自分で保険に入らなければならない。手間が増える上に、ひいては自賠責保険にも加入していない「無保険車」が増える可能性がある。

バイクをショップで購入した際、保険代理店契約があればその場で自賠責や任意保険に入れる。しかしショップの代理店契約が打ち切られた場合、自分で加入しなければならず、実に不便。なお、コンビニでは250cc以下のバイクまでしか加入できない。

発端は「ビッグモーター問題」、大手損保のコスト削減で小規模店がターゲットに

この事態の背景には、大手損保会社のコスト削減がある。2023年に発覚した「ビッグモーター」(現ウィーカーズ)と大手損保による保険不正問題を発端に、金融庁が「監督指針」を2025年に改正。2026年6月に「保険業法」も改正された。

これにより損保各社は、代理店に対する「適切な教育・管理・指導」が義務付けられ、管理コストを削減する動きが。小規模な代理店を多数抱えるより、大規模な代理店に集約した方が監査や指導のコストを抑えられるというわけだ。そこで、金融庁の監督強化を口実に、ノルマなど困難な条件を代理店に提示し、自主的な廃業や統合へ誘導する事例が増えているという。

ターゲットになっているのは、自賠責保険のみ、あるいは自賠責と任意保険の両方を扱う代理店だ。その多くは、人口が少ない地域のバイクショップ、整備を主体に中古車販売を行う小規模店など。地域に根ざして地元の自動車交通を支えているが、契約数が少なく、大幅な新規契約が見込めない代理店とされている。

代理店が2年で2万6000店も消滅、昨年はこの20年で異様な減少幅だった

事実、保険代理店の数は年を追うごとに激減している。2026年8月7日に発表された最新の統計によると、2025年度の損保代理店実在数は12万4024店。前年の14万138店から1万6114店減り、前年比11.5%減だった。

この減少幅は実に異例だ。2015年度以降は1%台~4%台の範囲で減少してきたが、前年度(2024年度)に突然7%減(1万514店減)を記録。7%でも、ここ20年で最大の減少幅だったのに対し、さらに2025年度は11%も減少してしまったのだ。

代理店数も2015年度の20万2148店、5年前の17万2191店に比べて大きく減っており、ここ2年の動きは大きな構造変化が起きていることの表れと考えられる。

日本損害保険協会による「2025年度損害保険代理店統計」より。2015年度以降は右肩下がりだが、2024~2025年度に著しく減少した。なお2025年度の新設代理店数は3149店で、廃止が新設を大きく上回っている。

もはや圧力? 無理難題で“契約打ち切り”を迫る事例をここに公開

では、現場での実態はどうなっているのか。全国1700社のバイク販売店から構成される「全国オートバイ協同組合連合会」(AJ。http://www.ajac.gr.jp/)の事務局に話を訊いてみた。

正確な減少数は把握できていないものの、「肌感覚として、保険の取り扱いをやめたバイク販売店は確実に増えている」とのこと。そして報道されているように、損保会社がバイク販売店(兼損保代理店)に無理難題を提示し、契約打ち切りを促す事例が多数報告されている。

「例えば、保険の売上件数のノルマや、人員の確保など、かなり辛辣なことを言われていると聞いております。“今年のノルマは勘弁してあげても、来年は無理なのだから今のうちにやめておきなさい”みたいな心を折る言い方をされている事例もあります。多くの販売店さんが困っているのが現状です」(AJ事務局、以下同)

AJによると、バイク販売店が「お客様が困る」と反論しても、「コンビニやネットなどで加入できるので問題ない」と一方的に契約打ち切りを迫るケースも。ユーザーが不便なのはもちろん、ショップはサービスの一つが奪われることになり、ビジネスとしても打撃だ。

確かに自賠責保険はコンビニやネット(One-jibai)で加入できるが、AJではその問題点についても警鐘を鳴らす。

「保険に加入するには車台番号が必要ですが、一般の方はどこに書いてあるかわかりません。例えばスクーターはステップのカバーを外さないと見えなかったりします。しかもコンビニで車台番号を誤って入力した時点で自賠責の契約が成立せず『無保険車』になってしまうのです」

自賠責保険は公道を走る全てのバイクとクルマに義務付けられ、事故被害者を救済するのが目的。しかしながら「不祥事を起こしていないのに、売上規模や件数で代理店から自賠責を取り上げることは、世の中に逆行しているのでは」とAJ事務局は訴える。

なお、コンビニで加入できる自賠責は原付一種&二種(~125cc)や126~250ccのバイクのみ。250cc超のバイクや四輪車は対象外だ。

コンビニで対象外の車両も、ネット契約の「One-jibai」なら自賠責に加入できる。ただし、ユーザーが自分の責任で車台番号などを入力する必要が。また、ネット契約では保険標章(ステッカー)と証明書が郵送され、届くのに約1~2週間かかり、それまで運転できない。もちろん代理店ならミスの心配はまずなく、その場で即加入できる。

やはり自賠責はバイクを購入したショップで加入するのが便利かつ安心。特にビギナーの場合、自分で加入するのはハードルが高い。※写真はイメージ

コンビニでは250cc以下のバイクしか自賠責に加入できないが、ネット契約の「One-jibai」で排気量を問わず加入可能。ただし、運転できるまで1~2週間かかる。

政府も動き出しているが……? 無保険車の危険性は少しでも減らしてほしい

損保会社の体質についてもAJ事務局は疑問を投げかける。

「元々はビッグモーターとのコンプライアンスから始まった話ですけれども、今現場で非常に辛辣なことを言って、小規模な代理店を辞めさせていることを、損保会社さんは公式に認めていません。“現場で不適切なことが行われているのに上層部には伝わらない”という構図がビッグモーターの時から何も変わっていないのです」

不適切な事案が起きている実態を上層部が把握していない。ビッグモーター問題で露見した、この損保会社の体質は根強い問題だ。

AJでは、既に自民党や公明党の議員に現状の改善を要望済み。また、7月から政府にも動きがあり、金融庁は大手損保に、国土交通省は代理店に対して実態調査に乗り出した。

記事執筆時点で調査結果は公表されていないが、国交省の金子大臣(当時)は7月28日の会見で「アンケート結果が取りまとまり次第、それを踏まえて、金融庁や損保協会等と連携し、対策を検討してまいります」と話している。

大手損保の優越的な立場を利用して、トラブルもなく地域交通を支えている代理店の契約を一方的に打ち切る状況に強い疑問を感じる。そして何より代理店契約打ち切りによって、自賠責に加入していない無保険車が増える危険性は見過ごせない。

保険の有無は二輪四輪ユーザー、ひいては歩行者など一般市民の安全にもかかわる。一刻も早く、事態を改善してほしい。

代理店に対し、国交省が7月末まで実施したアンケート調査。「1年以内に損保会社から代理店契約を解消する申し入れがあったか」などが質問されていた。まずは調査結果の発表が待たれる。


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2026年10月3日〜4日の2日間、東京ビッグサイトにて開催された「全日本模型ホビーショー」。数あるバイクホビーの中でもひときわ存在感を放っていたのが、幅広い世代から愛されるホンダのスーパーカブシリーズ。今回は会場で見つけた注目のカブ系ホビーをピックアップしてご紹介。カブ主のみなさんは要チェックだ!

まとめ:八橋秀行▶▶▶写真はこちら|【写真11枚】第64回全日本模型ホビーショー「スーパーカブ」系ホビー

メガハウス KAITANICS Honda スーパーカブ110 価格:7700円 発売日:2026年12月下旬予定

※写真は「タスマニアグリーンメタリック」

メガハウスが誇る人気ホビー「解体パズル」の技術と知識を凝縮した新ブランド「KAITANICS(カイタニックス)」が始動。その記念すべき第1弾として、ホンダのロングセラーバイク スーパーカブ110が解体組み立てパズルとして立体化された。

「KAITANICS」とは、“KAITAI(解体)"と“NICS(技術・体系・構造)”を合わせた造語。一般的なプラモデルや完成済みフィギュアとは異なり、「何度でも解体と組み立てを繰り返しながら、バイクの構造やメカニズムを楽しく学べる」という画期的な製品だ。

本体は組み立て時や完成後でも内部構造が見えるクリアパーツを使用。もちろん、実車と同様のカラーでの再現も可能だ。

ガソリンタンクはタンク自体を外せるほか、蓋の開閉も可能という徹底ぶりだ。

スーパーカブの特徴的な自動遠心クラッチをはじめ、ガソリンタンクやチェーンまわりも実車さながらの精密さでモデリングされている。

総パーツ数は37個。構造もシンプルでわかりやすいので、大人から子どもまで楽しめそうだ。

【実車用ステッカーも登場】“ずんだもん”仕様のスーパーカブ!?

PLUMPMOA 1/12 ホンダ スーパーカブ(ずんだもんEdition) 価格:5500円

発売中

SSS合同会社による、ずんだ餅をモチーフにした東北地方のマスコットキャラクター「ずんだもん」をモチーフとしたスーパーカブの特別仕様モデルが登場。

艦艇や航空機のスケールモデルで知られるフジミ模型とPLUMPMOAのコラボによって誕生した本製品は、フジミ模型の人気モデル「1/12 NEXTシリーズ」の本格的な仕様をそのままに、車体全体を色鮮やかな“ずんだカラー”へとチェンジ。

付属の専用カスタムデカールで特別仕様のスタイリングを忠実に再現している。

会場にはなんと実車用のずんだもんステッカーも販売されていた。耐水仕様なのでもちろんバイクに最適。ずんだもん・カブファンならマストバイの逸品だ。

スーパーカブがおでん屋台を牽引!? トミカのユニークな最新作

タカラトミー トミカ No.135 ホンダ スーパーカブ&リヤカー屋台 価格:1100円

参考出品

タカラトミーブースにはお馴染みの人気シリーズ『トミカ』から、スーパーカブとおでん屋台のリヤカーが展示されていた。本シリーズには過去にも郵政カブやハンターカブ、ツーリング仕様など数多くの“カブトミカ”をリリースしており、本製品はこれまでのシリーズでも大型のモデルといえる。

単体で楽しむのはもちろん、他のトミカタウンシリーズや1/64スケールのフィギュアと組み合わせることで、自分だけのノスタルジックな街角ジオラマを作り出すことができそうだ。

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