トランプ氏、大豆貿易巡り中国習主席と対峙へ-不買で米農家に打撃

Skylar Woodhouse

  • 習主席と4週間後に会談する、大豆が主要な議題になる-トランプ氏
  • 投稿を受け大豆先物が一時1.9%高-日中上昇率は8月21日以降で最大

トランプ米大統領は、中国が米国産大豆の購入を拒んでいる問題について、習近平国家主席と直接対峙(たいじ)する考えを示した。大豆を巡り米中間で緊張が高まっている。

  トランプ氏は今月末から韓国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて習氏と会談する予定だと述べている。中国による大豆購入を巡る行き詰まりは米農家を圧迫しており、農業地帯を地盤とする共和党議員からトランプ氏に対し打開を求める声が強まっている。

  トランプ氏は1日、SNSに「中国の習主席と4週間後に会談する。大豆が主要な議題になる」と投稿した。その上で「わが国の大豆農家は打撃を受けている。中国が買わないのは交渉上の理由だけだ」とコメントした。

  投稿を受けて、大豆先物は一時1.9%上昇し、日中の上昇率としては8月21日以来の大きさとなった。その後、上げ幅をやや縮小した。

  トランプ氏はまた、政権1期目に締結した第1段階の米中通商合意に盛り込まれていた中国による大豆購入をバイデン前大統領が「執行」しなかったと批判。関税収入を財源に農家向けの新たな支援策を実施する考えを改めて示した。

関連記事:トランプ大統領、関税収入を米農家支援に活用へ-貿易戦争で農業打撃

  トランプ氏は「全てうまくいく。私は愛国者を愛している。そして全ての農家がまさに愛国者だ!」とし、「大豆とその他の農作物を再び偉大にしよう!」と強調した。

  世界最大の大豆輸入国である中国は、世界市場に大きな影響力を持つ。現在は、米国産品の買い控えという、トランプ氏との最初の貿易戦争で用いた戦術を再び活用している。

  米農務省のデータによると、2025-26穀物年度(25年9月-26年8月)が始まってから数週間がたった9月18日時点で、中国は米国産大豆の購入予約を1件も行っていない。これは1999年以降で初となる。中国の大豆輸入に占める米国のシェアは昨年で5分の1で、規模は120億ドル(約1兆7600億円)超だった。これは米国の大豆輸出額全体の半分余りに相当する。

原題:Trump to Press Xi On China Soybean Buys as US Farmers ‘Hurt’(抜粋)

— 取材協力 Michael Hirtzer

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE

関連記事: