上空わずか230kmを通過 直径1m未満の小惑星「2025 UC11」を発見
2025年10月30日5時10分、ジェット推進研究所(JPL)の「SynTrackロボット望遠鏡」(アメリカ、カリフォルニア州、オーベリー)が地球に接近する天体を観測しました。欧州宇宙機関(ESA)の衝突天体警報システム「Meerkat」によって、暫定的に「ST25J47」という識別符号が振られたこの天体は、当初は衝突確率が約47%と算出されました。 2024年には、衝突前に発見できた小惑星が4個あったのに対し、今年はまだ1個も発見されていなかったため、天文台はすぐさまこの天体に注目し、合計で9箇所もの観測所がST25J47を観測しました。 数時間の間に行われた追加観測により、ST25J47は衝突しないことが判明しました。しかし一時的とはいえ衝突確率が半々だったのは、最接近距離が極めて近いことが理由でした。実際、初観測から約7時間後の同日12時11分、ST25J47は南大西洋上空約230kmの距離を、相対速度約11km/sで通過しました。 そして同日20時57分、小惑星センターが発行する電子回報により、この天体に「2025 UC11」の仮符号が割り当てられたことが公表されました。 2025 UC11の軌道は、地球に接近したために大きく変更されました。接近前は地球軌道より外側を公転するアポロ群に属していましたが、接近後は地球軌道と交差する公転軌道のアテン群に変わっています。
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