GWは近場で節約 入山料0円、筑波山に殺到 衝撃の山頂大行列 観光客ほとんど日本人

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 物価の上昇を受けて、今年のゴールデンウィークは近場で節約をして楽しんだ人が多く、無料で気軽に出かけられる観光地に多くの人が訪れていました。

■雨のGW最終日…激しい雷雨も

 最大で11連休となった今年のゴールデンウィーク。最終日の6日は各地で雨になりました。

大阪・関西万博の会場には、土砂降りのなかでも多くの人が

 来場者数が200万人を超えた大阪・関西万博の会場には、土砂降りのなかでも多くの人がいました。

来場客 「ちょっと雨ですけど、少しくらい空いているかと期待して」

「それにしても、いっぱいいるけどね」

来場客 「なんかもう人多くて、雨やし。もうホットコーヒーとか探してる」 「ないなあ」

「早くあったかいとこ入りたいです」

 沖縄では6日の朝方に激しい雷雨が…。まるで台風が直撃したような激しい横殴りの雨も降りました。

 伝統的な茅葺(かやぶき)の屋根が並び、情緒あふれる景観が人気の福島県・大内宿では、雨で観光客の姿はまばらでした。

観光客 「(きのうまでは)3時間並びだったって言われました。きょう以外は晴れでしたもんね」

 楽しかったゴールデンウィーク。最終日には、おじいちゃん、おばあちゃんともお別れです。

 物価高もあり、近場で節約傾向だった今年のゴールデンウィーク。意外な場所に観光客が殺到していました。

 ゴールデンウィークに自然を求め多くの人でにぎわっていたのが、茨城県つくば市にそびえる筑波山。「西の富士、東の筑波」ともいわれる筑波山ですが、標高が低く気軽に登山が楽しめる山として知られています。

東京から来た人 「駐車場がめちゃめちゃ混んでいて、テーマパークとかあるんでしょうけど、気軽にそんなに料金もかからず行ける場所で(筑波山が)選ばれて来ているのかなと」

 入山料は無料。気軽に行ける穴場として筑波山へ。そう思った人も多かったのか、つくば駅から筑波山へ向かうバスは、早朝から行列ができていました。

 筑波山へと向かう道路は大渋滞。周辺の駐車場も朝から満車になっています。穴場と思いきや、まさかの大混雑です。

■衝撃…山頂の大行列

 子ども連れで登山を楽しむ人の姿もありました。

 千葉県から来た川口さん家族。ゴールデンウイークの楽しみとして、自宅から「つくばエクスプレス」1本で来ることができる近場の筑波山を選んだといいます。

 初めての登山にテンションが上がっているのか、走って先に行く三男・陽智くん(8)。しかし次第に道が険しくなっていき、弱音もこぼれますが、励ましあいながら頂上を目指します。

 登山開始から2時間、山頂が近づくなか目の前に見えてきたのは、道が狭くなった登山道の大渋滞です。

 5分に一度、少し進んでは止まってを繰り返します。そこで…。

緑さん 「インドカレー。えだよ、誰?私じゃん。エリンギ」

 渋滞のなか、しりとりをしながら進んでいくこと1時間。まもなく山頂かと思いきや、目の前には再び長蛇の列ができていました。

 今度はふもとから歩いて登ってきた人と、ロープウェーなどで登ってきた人の合流地点の渋滞です。

渋滞にはまってから2時間、ようやく山頂からの絶景を望む

 気を取り直し、再び行列に並びます。山頂まではあと少し、そして渋滞にはまってから2時間、ようやく山頂からの絶景を望みます。子どもたちも笑顔になりました。

陽智くん 「大変だったけど、ちゃんと着けて良かったと思います」

■「山頂の滞在は3分まで」お願いの張り紙も

 山頂へと続く道は狭く、足場も悪いため「登山道渋滞」が発生するといいます。

 山頂付近に設置されたライブカメラの映像です。午前8時ごろにはまだ閑散としていますが、午前9時半ごろには「登山道渋滞」が発生。そのまま午後5時ごろまで途切れることなく行列が続いています。

 行列に並び山頂が近づくと混雑緩和のため「山頂の滞在は3分まで」というお願いの張り紙も、山頂は思ったよりも狭く、岩に登れるのは3〜4人ほど。そのため長い行列ができてしまうのです。

 大行列を目の当たりにして…。

東京から来た人 「ちょっともう、なんかすごいんで。(子どもが)もう嫌だって言うから帰ろうかなって」
茨城県内から来た人 「行けないですね。これだけ並んでいるとね。無理だね」

 登頂を諦める人もいました。山頂までたどり着いた人は、次のように話します。

千葉から来た人 「何分くらいだろう。40〜50分並んだかな。並んでみたかいはあったかなと。ここまで多いとは思わなかったんですけど、ちょっとなめていたよね」 「もうちょっと少ないかなって思っていました」 「駐車場着いた時点で、なんか怪しいなって思った」

「すごい人多くて」

 「それほど混んでいないと思った」という観光客に、さらなる試練が…。

 筑波山では登りは歩き、下りはケーブルカーを利用する人が多く、山頂近くにある下りの乗り場には長蛇の列ができていました。

 正午ごろからできた行列は、断続的に夕方まで続きます。

 多くの観光客が訪れた筑波山ですが、他の観光地との違いもあります。

インバウンドでどこへ行っても外国人観光客があふれるなか…

 目にする観光客のほとんどが日本人。インバウンドでどこへ行っても外国人観光客があふれるなか、日本人観光客でにぎわっていました。

 栃木県南東部に位置する益子町にも、歩道を埋め尽くすほどの観光客がいました。さらに、中心部の道路は大渋滞。車のすぐ脇も、観光客が行き交います。

 なぜ、これほど多くの人が益子町を訪れているのでしょうか?

茨城県から来た人 「きょうは、マグカップとか湯飲みとか。ちょっと見たいなと思って来ました」

「日帰りで行ける範囲で」

 江戸時代から「焼き物のまち」として知られる益子町。現在も若手からベテランまで多くの陶芸家が集まり、およそ160の窯元があります。その作風は多種多様で、最近ではきれいな色合いやかわいいデザインがSNSで人気になっています。

宮城県から来た人 「益子はデザインがかわいいよね」 「おしゃれで」 「(Q.インスタとかで見たり?)そうですね」

「益子焼で検索して」

 ゴールデンウィークに開催された陶器市では推しの陶芸家と直接話し、作品を選ぶチャンスということで、大にぎわい。なかには、入場料は無料とあって近場で楽しめる穴場として訪れていた人もいました。

栃木県内から来た人 「節約の一環だよね、近いから。お金かかんなくて来られるし」

 ゴールデンウィーク中におよそ30万人の人出があった益子町の陶器市ですが、陶器を手にする観光客の多くが日本人。益子町でも外国人観光客の姿をほとんど見かけない珍しい光景が広がっていました。

 開店前からおよそ200人の行列ができていました。5時半から並んでいたという先頭の姉妹は、次のように話します。

群馬県から来た人 「欲しい器があるので、それを狙いに来ました。(ここは)インスタ・オンラインショッピング見て知りました」

 かわいいデザインが女性に人気の「よしざわ窯」。普段はオンラインでしか買えないため、直接手に取って買える貴重な機会だといいます。

 オープンと同時に次々と益子焼をカゴの中へ。

群馬県から 「(Q.買いたいものは買えました?)そうですね。ちょっと1個狙っていたのがなかったんですけど、残念でした」

 それでも、人気の益子焼を手に入れられたことに満足したようで…。

群馬県から 「元々料理そんなに得意じゃないんですけど、やっぱり器がいいものを使うと、逆に料理作りたくなるなって感じです」

■コメ盛り放題…最大半額“お得”に殺到

 開店前からずらり、千葉県南房総市でも長い行列ができていました。

千葉県内から来た人 「(Q.お目当ては?)もちろんコメだよ」

 開催されていたのは、ゴールデンウィークの特別イベント「おコメの盛り放題」です。

千葉県内から来た人 「あまりにもコメが高くなりすぎて、ゲーム感覚でやってやろうかと」

 行列がどんどん延びるなか、ついに開店。先頭に並んでいた夫婦が早速挑戦します。

 500円で5合の升にコメを盛り放題。制限時間は30秒です。

 残り10秒でやめてしまったお父さんに対して、最後まで慎重に山にコメを乗せるお母さん。1.2キロが最近の記録だといいますが、果たして…。

千葉県内から来た人 「みなさんのこと考えてね、1.05キロしか取れなかったからね」 「私は1.1キロ」 「いちばん取った人1.2キロだっていうからね」

「私は1.1キロ」

 それでも2人とも1キロ超え。節約のゴールデンウィークになりました。

はなまる市場 石原皓介さん 「店内が1キロ大体800円以上になってるので、1人あたり300円お得になってる。開店前からたくさんの方にお並びいただいて、ゴールデンウィークなので通常よりも多くの方にご参加いただいているのかなと思います」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年5月7日放送分より)

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