クルド人組織PKKが武装解除、トルコとの対立終結へ イラクで式典
トルコの非合法組織クルド労働者党(PKK)は11日、イラク北部で式典を開き、PKKの幹部が武装解除の決定を宣言する声明を読み上げた。写真はイラクのスレイマニヤで行われた武装解除式典。同日撮影(2025年 ロイター/KURDISTAN WORKERS PARTY MEDIA OFFICE/Handout via REUTERS)
[スレイマニヤ(イラク) 11日 ロイター] - トルコの非合法組織クルド労働者党(PKK)は11日、イラク北部で式典を開き、PKKの幹部が武装解除の決定を宣言する声明を読み上げた。数十年にわたるトルコ政府との対立の終結に向け、象徴的かつ重要な一歩となった。トルコの高官は今回の武装解除が和平プロセスにおける「不可逆的な転換点」になると述べた。
式典は洞窟の入り口で開かれ、PKKメンバー約30人が武器を焼却した。トルコとイラクの情報部門関係者、イラクのクルド人自治区当局者、トルコのクルド系野党、人民平等民主党(DEM)の幹部らが見守った。
PKKの指導者アブドラ・オジャラン受刑者の呼びかけを受けて、5月に武装解除と解散が決定された。1984年に始まった反政府武装闘争以来、これまでに4万人以上が死亡。経済的負担ともなり、トルコや周辺地域に分断をもたらしてきた。
トルコのエルドアン大統領は、PKKの解散がトルコの安全保障と地域安定を強化すると期待すると述べた。
北大西洋条約機構(NATO)加盟国であるトルコとPKKの対立が終結すれば、隣国シリアを含め地域全体に影響を及ぼす可能性がある。米政権とトルコは、シリアの新たな治安体制にクルド人が速やかに加わることを望んでいる。
PKKやDEM、オジャラン氏は、エルドアン政権に対し、クルド人が多数派を占める地域でクルド人の権利拡大の要求に応じるよう求めている。
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