AIに「丸投げ」を体験。たった一言でGmail整理が終わる、ChatGPT「エージェントモード」

最近「AIエージェント」という言葉を耳にすることが増えてきました。AIに質問して答えをもらうだけでなく、自分の代わりに外部サービスとつながり、実際に動いてくれるのがエージェントの大きな特徴。

しかし「具体的にどんなタスクを依頼できるのか」疑問を持つ人も多いでしょう。

そこで、本記事ではChatGPTと連携できるようになった「Gmailメール整理」を題材に、ChatGPTのエージェントモードを実演してみます。

【今日のワークハックはこんな人におすすめ!】

  • 日々のメール処理やスケジュール調整に追われている人
  • 最新のAI技術に興味があり、具体的な活用法を探している人

ChatGPTの「エージェントモード」とは?

ChatGPTのエージェントモードとは、Operator、Deep Research、ChatGPTの機能を統合した統合エージェントシステムです。

2025年7月17日にリリースされ、有料プラン(ChatGPT Plus 以上)のユーザー限定で利用可能な機能です(2025年8月時点)。

たとえば、以下のようなシーンで活用できます。

  • カレンダーと連携して予定を入力する
  • Gmailの内容を読み取り、要約や返信文を作成する
  • SNSのプラットフォームを操作し、フォローしたり投稿したりする

従来、こうした外部サービスとの連携は「API連携」として提供されており、APIキーの発行、ZapierやGoogle Apps Scriptを使った設定が必要でした。

エージェントモードはこの仕組みをChatGPT側で肩代わりしてくれます。ユーザーは「このメールを要約して予定に入れて」と自然に頼むだけで、裏側でAPI連携が走り、必要な処理が完了します。

Gmailを開封せずに要約し、返信文を提案

今回はこの中から、Gmailを題材に、「メールを要約して返信文をつくり、予定に落とし込む」流れ を深掘りします。なお、記事中に挿入している画像の元データには個人情報が含まれているため、一部加工しています。

まず、ChatGPT(有料プラン)でエージェントモードを選択します。

次に連携するアプリケーションを選択します。今回はGmailとGoogleカレンダーを接続します。

接続時には、認証やログインが必要になります。

接続が完了したら、プロンプトを入力します。細かい操作を指示しなくても「こうしてほしい」と自然に伝えるだけでOKです。

プロンプト例

「本日届いたメールを要約し、それぞれのメールの返信文を作ってください。日付や時刻が書かれている場合はGoogleカレンダーに予定を登録してください。」

メールを読む・要約する・返信を考える・予定に落とし込むといった、これまで自分で行っていた作業が、一度の依頼で完了します。

実行フロー

ChatGPTの実行フローは以下になります。

  1. Gmailから本日届いたメールを取得
  2. 各メールの本文を要約
  3. 要約内容に基づいて返信文を下書き生成
  4. 日付・時間・場所が含まれている場合はGoogleカレンダーに予定を登録

実際の動作は?

プロンプトを入力した時点で本日届いたメールは6件です。うち、3件は記事の執筆用に送ったダミーメールで、まだ開封していません。

プロンプトを入力すると、ChatGPT内に仮想のデスクトップが表示されます。

3分ほどで回答が生成されました。6件のメールに対する要約と返信内容が出力されています。

試しに3番目のメールの回答が送付されたメールに対応しているか確認してみます。

要約と返信、どちらも送付されたメールの内容に対応しています。注目すべきは、この回答が生成されるまで、筆者はメールを開封していない点です。ChatGPTが筆者よりも先にメールを閲覧したことがわかります。

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