ハマス「人質に援助提供の用意」、衰弱した男性映像に批判噴出

 8月3日、 イスラム組織ハマスはイスラエルが一定の条件を満たせば、パレスチナ自治区ガザで拘束している人質に援助物資を届けるため赤十字と協力する用意があると表明した。写真は3日、ガザに空中投下される支援物資(2025年 ロイター/Amir Cohen)

[カイロ 3日 ロイター] - イスラム組織ハマスは3日、イスラエルが一定の条件を満たせば、パレスチナ自治区ガザで拘束している人質に援助物資を届けるため赤十字と協力する用意があると表明した。やせ細った人質を映した映像を公開し、西側諸国から批判を浴びたことを受けた。

赤十字とのいかなる調整も、イスラエルが人道回廊を恒久的に設置し、援助物資配布中の空爆を停止することが条件だとした。

ハマスは2日、やせ細ったイスラエル人の人質を映した動画を2日連続で公開した。動画では骨と皮ばかりの男性が自らの墓だとして穴を掘る様子が映っていた。

米英仏独などはハマスを厳しく批判。イスラエル外務省は国連安全保障理事会がガザの人質の状況を巡る特別会合を5日に開くと発表した。イスラエルのネタニヤフ首相は、人質に対する人道支援を赤十字に要請したと述べた。

こうした中、ガザ保健省は3日、飢餓または栄養失調による死者が過去24時間で6人増加し、累計175人になったと発表した。うち93人は子ども。一方、イスラエルはガザへの燃料搬入を許可したと明らかにした。

エジプト国営アルカヘラ・ニュースTVは、ディーゼル燃料107トンを積んだトラック2台がガザ地区に入る予定だと報じた。

イスラエルの占領地政府活動調整官組織(COGAT)は、病院などの運営を支援するため国連の燃料を積んだトラック4台が入ったと明らかにした。

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A senior correspondent with nearly 25 years’ experience covering the Palestinian-Israeli conflict including several wars and the signing of the first historic peace accord between the two sides.

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