松屋なのに高級料亭の覇気! 京都烏丸御池店に行ってみたら「松屋らしからぬもの」があった
黄色に青い文字と赤いマークが映える松屋の看板。遠目からでも松屋と分かるその配色は、知らない街で見かけるとちょっと安心する。しかしながら、今回訪れた松屋はそういった勝手知ったる安心とは一線を画す存在感を放っていた。
伝統すら感じる和風の門構えは松屋の軽やかさとは対極。まるで料亭のようで格式すら感じられる。これガチで松屋なんですか?
・場所
そんな松屋があるのは京都市営地下鉄「烏丸御池駅」の近くだ。この一帯は鉄骨の建物が建ち並ぶ普通に近代化された街並み。路地裏にはたまに町家的な店が見受けられるものの、祇園みたいな雰囲気とは違って、セブンイレブンも白黒ではなかった。
松屋はそんな路地裏にあるビジネスホテル「フォーポイント・フレックスbyシェラトン京都御池」の1階に入っている。目の当たりにしても、にわかに松屋とは信じられないほどのそのオーラ。だが、確かに入口には松屋という看板が。中はどうなっているのだろうか?
・石畳
「入口はこちら→」と看板が立てられた門の前に行ってみると、門の先は石畳の通路となっていて、左サイドは竹で作られた壁、右サイドは木が植えられている。まずもって門と通路があって隠れ家的に奥まってる時点で料亭っぽい。そんなちょっとした通路を抜けると……
店内は普通に松屋だった。やっと見慣れた光景キタ。座敷とかだったらどうしようかと思ったけど、入口の自動ドアから世界観が変わる。
・違いはあるか?
メニュー的にも特別高いとかはなさそうだ。パッと見でメニューの細かい違いが分かるほど松屋通ではないけど、素人の意見としてメニューに異常は見受けられない。強いて言うなら「うまトマハンバーグ定食」がないくらいか。食べたかったからそれだけは気づいた。
そんなわけで私(中澤)が注文したのは「厚切り豚カルビ焼肉W定食豚汁セット(税込1550円)」。ソース類が席に備え付けではなく、カウンターの前でかけるスタイルなのは松屋では珍しい気もしないでもない。
・松屋らしからぬもの
とは言え、ソースが違うわけではないので、もちろん味的に上品とかはない。食べてみると、厚切り豚カルビ焼肉も豚汁も極めて松屋な味であった。
そう、店内は雰囲気もメニューも味もまごうことなき松屋である。だがしかし、入店して松屋みあふれる定食を食べている間も私はちょっとした料亭みを感じずにはいられなかった。なぜならば……
窓の外に庭園があるから。ちょっとしたものなのだけど、ちゃんと整えられており、日本庭園と呼べるオーラを発している。窓際の席に座ると、そんな庭園を鑑賞しながら食べることができるのだ。庭園がある松屋とか初めてすぎる。
松屋なのにわびさびがある京都烏丸御池店。旅行者目線で見るとなかなか稀有なスポットである。なにせ京都飯は、ガチ京都みを味わおうとするとコスパが悪くなって、安く済ますと京都じゃなくていいじゃんになりがち。価格とちょっとした京都に来た感の両立という意味では旅行者の日常飯にちょうど良いと言えるかもしれない。
・今回紹介した店舗の情報
店名 松屋 烏丸御池店 住所 京都府京都市中京区扇屋町661 営業時間 7:00~22:00 定休日 無休
執筆:中澤星児 Photo:Rocketnews24.
▼ちょっとした庭園だけどととのえられている
▼逆側の出入口の前には「フォーポイント・フレックスbyシェラトン京都御池」の入口がある
▼訪れたタイミングでちょうど庭師さんが庭園を整えていた
▼メニューは以下の感じ
▼むしろ、ビジホの方が存在感があるかもしれない