石川遼は開幕前に126ホール 「コースの状況も、普段の倍以上染み付いた(笑)」

◇国内男子◇前澤杯 MAEZAWA CUP 事前(23日)◇MZ GOLF CLUB(千葉)◇6652 yd(パー70)

開幕前日の時点で、石川遼がこのコースを回るのはもう7ラウンド目だ。「コースの状況も、普段の倍以上しみついた形であしたを迎えることができる」。話しながらちょっと笑いが漏れたが、7日間でコースの情報収集は十分できた。

大会発案者の実業家・前澤友作氏のプライベートコースとあって、ほとんどの選手が初めて回る。開幕前には10日間のプロアマ戦が用意され、石川は「東建ホームメイトカップ」(20位)翌日の14日(月)から7日間プレーした。126ホールはアドバンテージになるが、コースコンディションは日々変わるため情報のアップデートも必要。「まずはグリーンコンディションをしっかり見極めること」と警戒した。

加えて、開幕戦でも課題としていたウェッジショットをキーに挙げる。今週は総距離6652yd(パー70)と男子ツアーの中では短く、パー5は2ホールだけ。1番(505yd)、8番(491yd)の長いパー4もあるが、「パー4でどれくらい獲れるかになる」と狙えるホールは多い。「ティショットを打つと、(2打目を)ウェッジで打てるホールが多い。ウェッジゲームが意外と重要になる」。このオフで磨いてきたショートゲームの見せどころだ。

準備を進めながら、今週は他にない経験を楽しんでいる。本大会のプロアマは、一般のファンがチケットを買ってプロとラウンドする仕組み。「プロデビューのときから応援してくださっている方とプレーすることができた。日頃から応援してくださっているファンの方とゴルフができるのは、思いつかなかったこと」と、今までにない距離でのファンとの交流を楽しんだ。

初日、2日目の同伴競技者も珍しい2人になった。ツアー通算31勝の片山晋呉と、推薦枠で出場する女子プロゴルファーの菅沼菜々。菅沼とのプレーは初めてだが、片山とは2022年「ミズノオープン」第3ラウンド以来3年ぶりの同組だ。「片山さんは久しぶりですね~。しびれますね」。永久シードとの“対決”は28度目になるが、いつもいい緊張感を与えてくれる。「かなり伸ばし合いになると思うので、しっかり優勝争いをして頑張りたい」。126ホール分の情報量を武器に、あすは永久シードと技術のぶつけ合いだ。(千葉県睦沢町/谷口愛純)

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