クラウドゲーミング、今こそアリかも。「GeForce NOW」に「NVIDIA Blackwell RTX」アーキテクチャが登場したので大作ゲームを遊んでみたら…ローカルより良さげ!

2025年も多くの新作ゲームが次々に登場し、ゲーマーにとっては非常に喜ばしい状況です。しかし、その一方でゲームプレイに必要とされるPCスペックはますます高まっています。「それなりのスペックを持つゲーミングPC」を揃えるには、かなりの出費が伴うでしょう。 無料&1日限定プランもあるので、まずはお試しで使ってみるのも良し! そんな中、再び注目を集めているのが「クラウドゲーミング」です。この記事では、そんな「クラウドゲーミング」の中でも特にリッチな環境で話題を集めるNVIDIAの「GeForce Now」の最上級プラン「Ultimate」、そしてその新機能である「NVIDIA Blackwell RTX」アーキテクチャの導入について、私が実際に体験した様子を詳しくレポートします! 「GeForce Now」はSteamやXboxアカウント、Epic Gamesなどでユーザーが所有しているゲームをクラウド上でプレイできるサービスです。 多くのクラウドゲーミングサービスはゲーム自体がセットになっている場合が多いですが、「GeForce Now」でのゲームプレイは「Steamなどのプラットフォーム上でそのゲームを所有していること」が条件となります。もちろん『Apex Legends』のような基本プレイ無料タイトルの場合は制限がなく、そのまま遊べます。 こうしたサブリプションサービスでは「ゲーム本体」が含まれていたほうがユーザーにとっては嬉しいですが、その分だけ料金が高くなる傾向があります。また、利用しているクラウドゲーミングサービスが終了した場合も考えると、セーブデータの損失などのリスクも無視できません。 「GeForce Now」はSteamなどのサービス側にプレイヤーのセーブデータが保存されるため、安心してゲームプレイを続けられます。また、万が一解約することになっても「GeForce Now」で進行したセーブデータを引き継いでプレイすることも、もちろん可能です。 早速「NVIDIA Blackwell RTX」の力を確かめてみる まずはRTXの力を体験すべく、『サイバーパンク2077』をプレイ。筆者が所持しているのはGOG.com版ですが、「GeForce Now」はGOG版にも対応しているため通常どおり遊ぶことができます。 まず驚くのが、その画質の美麗さとラグの少なさです。筆者は競技的なゲーマーではないため「ミリ秒の遅延」に敏感ではないのですが、とはいえ自宅環境で実際にゲームを遊んでいるときと、ほぼ遜色なく感じます。 上図は筆者のノートPCで実際に表示された画像をキャプチャーしたものですが、この画質のまま特にモヤったりカクついたりすることなく「普通」に『サイバーパンク2077』を遊ぶことができました。「これで充分、っていうか最高」と感じるプレイヤーはかなり多いかと思います。 グラフィックス設定も確認してみたのですが、レイトレーシングがバチバチにONになったかなりハイな設定。筆者のノートパソコンではこんな設定で遊べないので、環境はローカルよりもむしろ良くなっています。えー、これでいいじゃん! っていうか、これがいいじゃん! とマジで感じました。このあたり「Blackwell RTX アップグレード」というものの底力を感じます。 デラマンの自動運転機能など、以前から気になっていた「アップデート2.3」の内容も実際に試すことができました。筆者にとって『サイバーパンク2077』はとても大好きな作品ですが、既に遊び尽くしたゲームでもあります。そのためアップデートのたびに再インストールするのがおっくうで、更新されたゲームプレイを確認することを後回しにしてしまいがちでした。「GeForce Now」であればローカルドライブの容量を気にせずプレイできるというのは、大きな利点のひとつだと感じます。 また、細かい点ですが、ノートPCでゲームを遊ぶと大きなファン音や熱風の排出で室温が上がってしまうことがあります。クラウドゲーミングならそうした問題もなく、PC周りも静かで快適です。もちろんある程度のネットワーク回線速度は必須ですが、筆者のような環境では、そうした要因を含めると「ローカルでプレイするよりむしろ体験が向上している」と言えるでしょう。 もちろん戦闘シーンで顕著にラグを感じることもなく、普通に遊ぶことができます。「GeForce Now」は『サイバーパンク2077』の他にも『Starfield』や『The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered』など大作RPGに多く対応しています。そういった作品は時々再び遊びたくなるものの、ディスク容量の関係で常にインストールしておけないケースもあることでしょう。いろんなゲームを少しずつとっかえひっかえ遊びたい、という場合にはぴったりだと感じました。 続いて、ラグの具合をより詳しく検証するため『Apex Legends』をプレイしてみました。こうしたスピーディなゲームはクラウドゲーミングにはあまり向かない印象がありますが、驚いたことにほとんどラグを感じることなく快適に遊べました(少なくとも筆者のプレイレベルでは)。 数回プレイする中でも、接続が途切れたり著しいラグが生じたり、ゲーム画面が飛んだりすることは一切なく、キーボードやコントローラーの操作に対しても全く遅延を感じませんでした。NVIDIA公式のテストではクリック遅延が「35ミリ秒」とされていて、格闘ゲームの60fps換算で言うと、およそ「2フレーム」程度の遅延に相当します。格闘ゲームであれば気になるかもしれませんが、正直なところ、筆者には知覚できないほどの遅延でした。 これも先に触れた通り、ローカルドライブの容量の関係で、筆者は普段あまり『Apex Legends』のような大容量ゲームを頻繁にプレイすることはありません。しかし、友人との付き合いなどで急にこうしたPvPゲームを遊ぶ機会が訪れることもあります。そうした場合など、がっつり競技的にやり込むのでなければ「GeForce Now」でのプレイは十分に快適で満足できると感じました。「GeForce Now」は『Call of Duty』や『オーバーウォッチ2』などPvPのFPSにも数多く対応してます。 最後に、9月発売のシリーズ最新作『ボーダーランズ4』もプレイ。何回も繰り返しになりますが、最新作というだけあって画面も綺麗です。正直、筆者のPCでプレイするより明らかに体験が向上しているように感じられます。やはりラグやカクつきもほぼ全くといっていいほど感じられません。 オプションを確認したところグラフィックプリセットは「非常に高い」という設定になっており、筆者が今までローカルで遊んでいたものより遥かに高品質なグラフィックに感じました。もちろん細部に目を凝らすと「ストリーム由来かな?」と感じるぼやけのようなものが確認できる瞬間はあるのですが、普通にぼんやり遊んでいる分には「超きれい」に見えます。 ということでNVIDIA Blackwellアーキテクチャが登場した「GeForce Now」の「Ultimateプラン」は、筆者にとって非常に満足度の高い体験となりました。 仕事以外でも、『theHunter: Call of the Wild』を友人と遊ぶ際やスマートフォンでのプレイでも利用しましたが、いずれも非常に快適で満足できるものでした。もちろん対応しているゲームには限りがあるものの、そのラインナップはかなり充実しており、「このサービスがあれば、高性能なゲーミングPCを持たなくてもゲームライターになれるのでは?」と感じるほどのポテンシャルを持っています。 また「GeForce Now」は「PC Game Pass」などの他サービスと併用することも可能。クラウドプレイの対象として、サブスクリプションサービスに含まれるタイトルを利用することもできます。 ただし「PC Game Pass」に対応しながら「GeForce Now」にも対応しているタイトルしか遊ぶことができない……つまり「PC Game Passに含まれるすべてのゲームを遊べるわけではない」というちょっとした制限はありますが、たとえば『インディ・ジョーンズ/大いなる円環』や『DOOM: The Dark Ages』のような作品をリッチなグラフィックを設定で遊べますし、組み合わせ次第では強力な環境になりそうです。 現在、「GeForce Now」のUltimateプランは月額3,580円、年間契約だと35,990円で利用可能です。登録枠には限りがありますし、ゲーム用サブスクリプションとしては安価ではありませんが、10年続けると約36万円と考えれば高すぎる価格ではないと感じます。もちろん、ゲーム自体は別途購入する必要があり、さらにある程度高速なインターネット回線も必須というハードルはありますが、それらを考慮してもなおリーズナブルに感じられます。 プレイ時間に「1ヶ月あたり100時間」という制限があるため、長時間ゲームをプレイし続けるヘビーユーザーにとっては「GeForce Now」をメインのゲーミングツールとするのは難しいかもしれません。それでも、ローカルドライブの容量などの制約を考えると、補助的に導入を検討する価値は十分にあると思います。筆者自身も実際に使ってその性能に驚かされ、個人的に導入することを真剣に検討中です。 「GeForce Now」にはFreeプランもありますし、専用のアプリケーションを導入すればネットワークテストを行うこともできます。この記事を読んで「GeForce Now」に惹かれた方は、まずは試してみることをおすすめしますよ! 「GeForce NOW」公式サイトはこちら。無料で利用できるFreeプラン、スタンダードなPerformanceプラン、最上級のUltimateプランが用意されており、月額・年額で支払うサブスクリプションのほか「Day Pass」という1日限定のお試し用の契約も用意されています(本記事執筆時点で"Ultimate Day"は完売中)。MacやChromebook向けクライアントも提供されているので、興味が湧いたらまずは試してみてください!

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