米国の牛肉好きに量減少と値上げの二重苦、26年は生産減と関税が直撃

Gerson Freitas Jr

  • 米国の26年牛肉供給総量、19年以来の低水準の311億ポンドへ-農務省
  • トランプ政権はブラジル産牛肉に高関税、輸入量は6.1%減へ
Photographer: Victor J. Blue/Bloomberg

米国の牛肉好きの人は来年、皿に盛られる量の減少と値上げのダブルパンチに直面する可能性がある。米国の牛肉生産量は10年ぶりの低水準となり、関税で輸入が抑制される見通しが米政府予測で示されたからだ。

  米農務省(USDA)の月次報告書によれば、米国の2026年の牛肉供給総量は前年比2.5%減の311億ポンドと、19年以来の低水準になる見通し。供給減少は、高騰する牛肉価格をさらに押し上げる恐れがあり、そうした打撃を輸入業者が緩和する余地は関税で制限されかねない。

  米国の牛肉供給は、飼育頭数の減少で制約を受けている。牧場主は長引く干ばつと高コストの影響で長年にわたり牛を減らしており、国内の飼育頭数は数十年ぶりの低水準に落ち込んでいる。

  食肉処理に適した体重の牛の記録的高値を受け、牧場主が26年に飼育頭数の再構築に動き出すとの見方が広がっているが、短期的には、繁殖用に雌牛をより多く確保する必要があるため、供給は一段と引き締まる。

  一方、トランプ政権はブラジル産牛肉に高関税を課しており、牛肉輸出で世界最大の同国からの供給コストが上昇している。

  USDAによれば、米国の牛肉生産量は来年、1.8%減少し255億ポンドと、16年以来の低水準になる見込み。輸入量は6.1%減の49億5000万ポンドに落ち込む見通し。いずれの予測も前月から下方修正された。

原題:US Beef Lovers May Face Higher Prices in 2026 as Supplies Shrink(抜粋)

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