野生のゾウがコンビニでつまみ食い、店主「おやつが欲しかっただけだと思う」 タイ

(CNN) タイのコンビニエンスストアで2日、大きな野生のゾウが食べ物を求めて店内にのっそりと入り込み、店員を驚かせる出来事があった。

防犯カメラの映像には、おなかをすかせたゾウが店内に入り、スナック菓子を勝手に食べる様子が映っている。

店主によると、ゾウは午後2時ごろ、店に近づいてきた。外に出て「あっちへ行け、さっさと行け」と言って追い払おうとしたが、言うことを聞かなかったという。店主は「まるでわざと来たかのようだった」と振り返る。

タイ首都バンコク北東部のこの店はカオヤイ国立公園近くにあるため、ゾウが近隣にいることが多い。

それでも今まで店内に入ってきたり、誰かを傷つけたりしたことは一度もなかった。

この27歳の雄のゾウはこの地域でよく知られた存在だ。

ゾウは店内に10分ほどとどまり、つまみ食いをしていたという。野生のゾウは通常、バナナや草を好むが、このゾウはまっすぐ菓子コーナーに向かった。

鼻を使って1袋35バーツ(約150円)の菓子を10袋ほど食べ、乾燥バナナとピーナッツの菓子も平らげた。

もう一頭のゾウは店の外におり、「おそらく待っていた」とみられる。

公園の管理者が駆け付け、何度もなだめすかして、ようやくゾウを連れ出すことに成功した。

店主は「ゾウはよくこの辺りにいるが、決して人を傷つけることはない。ただおやつが欲しかっただけだと思う」と話した。

この予期せぬ来店の後、野生動物保護団体がゾウが食べた品物に対し800バーツを支払うと申し出たという。

店主は「彼らは『ゾウのおやつ代のスポンサーになっている』と言っていた。ちょっと面白かった」と語った。

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